総合型選抜「キャリア教育接続方式」が文部科学省「令和4年度大学入学者選抜における好事例」に選ばれました

文部科学省「大学入学者選抜における好事例」

文部科学省「大学入試のあり方に関する検討会議」が、今後の大学入試改革について「他大学の模範となる先導的な取り組みを推進することが重要であり、積極的な取り組みを促進・評価する観点から、推進策を講じる必要がある」と指摘し、客観的なデータを踏まえた好事例の認定と公表を求めました。
この提言を受けて、文部科学省は2021年に「大学入学者選抜における好事例選定委員会」を設置し、高大接続改革や大学入学者選抜方法の改善を一層促進する観点から好事例の公表を行っています。

総合型選抜「キャリア教育接続方式」

2007年度に設置した「キャリア教育接続方式」は、「自己のキャリア構想」に基づく課題解決プランのプレゼンテーションと面接により、多面的・総合的に評価を行う入学者選抜です。
「自己のキャリア構想」に基づく課題解決プランのプレゼンテーションのテーマは、受験生が自由に設定することを可能とし、受験生自身が課題を設定し取り組む「問いを立てる力」についても評価します。

また、産業能率大学主催の「キャリア開発プログラム」の受講を出願要件としています。本プログラムは、高校から大学、そして社会への接続を意識して、社会環境の変化と働く意味、自己の将来、求められる資質について等、高校生同士が話し合い、学び合いながら考える3日間のプログラムです。

「キャリア教育接続方式」は「キャリア開発プログラム」受講と連動することで、高校生自身のキャリア構想を発展させ、成長を促すことを狙いとしています。

出典:文部科学省「令和4年度大学入学者選抜における好事例集」

「キャリア教育接続方式」入学者の特徴について

「キャリア教育接続方式」による入学者の最大の特徴は、自己肯定感の向上にあります。「高校生の生活意識と留学に関する調査報告書」を参考としたアンケート結果(別表参照)にもあるように、受験を契機に将来への展望、自己肯定感、勉学等への意欲が格段に向上しています。
その理由は、本方式は「自己のキャリア構想」に基づく課題解決プランについてプレゼンテーションするためです。受験生は誰かに教えてもらうことなく、ほぼ独力で課題を発見し、仮説を検証し、解決策を考え、更に有識者からフィードバックを受けるというプロセスを行います。いわば探究のプロセスを1~2か月間に集中的に、ほぼ独力で行い、プレゼンテーションを入試という緊張する場面で行います。
このプロセスを通し、受験生はこれまで見出せなかった自分の力に自信を持ち、また勉学に対する目的意識や意義を根付かせていると理解しています。

「キャリア教育接続方式」合格者の声

キャリア開発プログラム

「キャリア教育接続方式」は産業能率大学主催の「キャリア開発プログラム」の受講を出願要件としています。 社会環境の変化と働く意味、自己の将来、求められる資質について等、高校生同士が話し合い、学び合いながら考える3日間のプログラムです。

参加者の声

・グループワークや他グループの発表を通して、新たな視点から物事を見ることで、考えを深めることが出来るということを体感しました。(高3 女子)
・このプログラムに参加するまでは将来の夢の方向性が定まっていなかったが、3日間取り組み、自分が5年後、10年後どんな風になっていたいのか、そのためにはモラトリアムの期間をどう過ごせば良いのか、と自分の方向性を知ることが出来た。自分を成長させる濃い3日間を過ごせたと思う。このプログラムに参加出来て良かった。 (高3 女子)
・周りのみんなの考え方や自分にはない力に触れて視野が広がったしとてもいい刺激になりました。今回のプログラムに参加してみてとにかく行動してみることが大切だと改めて学ぶことが出来ました。 (高3 男子)
・自分の将来を考えると、不安なことがたくさんあるが、「挑戦する一歩が大切」ということを今回のプログラムを通して実感した。私は、なかなか新しいことや難しいことに挑戦することに勇気を持てず、自分に自信が無かったので、このプログラムに参加して良かったと思った。 (高3 女子)