学長挨拶

 1979年に開校した産業能率大学は2019年に40周年の節目を迎えました。

 本学の建学の精神は、「時流におぼれず、習慣にとらわれず、独断を排し、常に真実を求めつづける人間」を集め、彼ら・彼女らを「マネジメントの思想と理念をきわめ、これを実践の場に移しうる能力を涵養し、もって全人類に幸福と繁栄をもたらす人材」として育成し、「単なる学術の修得のみに終わらず、広く世界に目を向け、他の意見を尊重し、自分をいつわらない誠実な人格を持った人間」に形成していく、ことにあります。

 この建学の精神は、現在にも通用する精神であり、マネジメントの思想と理念を中軸に置いた本学の学生教育のバックボーンと考えています。しかし、新型コロナウイルスのパンデミックな感染状況を踏まえ、ここでは次の2点について強調したいと考えます。
第一に、建学の精神には既に全人類の幸福・繁栄、広く世界に目を向けるの文言が入っていますが、コロナ禍で一時的に停滞してはいるものの中長期的なトレンドとしてアウトバウンドとインバウンドの両方のグローバル化は明白ですから、グローバルに活躍できる人材の育成を志向していきます。
 第二に、オンライン授業等を通して学生が身に付けたICTリテラシーは、今後社会で活躍するために必要不可欠な能力になると想定できますので、さらなる強化を志向していきます。
 本学の母体である日本産業能率研究所は1925年に創立されました。2025年に創立100周年となります。この研究所は現在学校法人産業能率大学総合研究所として活動していますが、総合研究所は創立当初から欧米の近代的経営手法を日本の産業界に紹介・普及し、個別企業向けのコンサルテーションや研修等を通して産業界と緊密な関係を築いてきております。
法人内では、産業界との密接な関係を持つ社会人教育部門と学生教育部門が有機的に運営されており、社会人向け教育の最新の知見を学生教育に活用できます。産業界の最前線で起きていることを学生がいち早く学修できる環境は本学学生の実践的能力の育成に大きな貢献をしていると自負しております。

また、本学で他の大学に先駆けて取り組んでいるアクティブラーニングとその深化系であるPBL(Project Based Learning)も大きな特徴です。地方創生が謳われる前から本学が取り組んできた自由が丘商店街や神奈川県央商店街等とのコラボレーションは、学生が地域における三現(現場、現物、現実)を意識しながら実践的にPDCAをまわす経験を積むことができる非常に良い機会と評価されています。
 私自身は産業界出身であり、前職で25年に渡る海外勤務を経験してきましたので、その経験に基づく知見を学生と共有できればと考えております。