経営学部 中島智人ゼミ
マーケティング学科
ソーシャルビジネスのビジネスモデルの研究
中島ゼミでは、さまざまな社会的課題をビジネスやマーケティングの力を活用して解決する取り組みについて研究しています。特に、ソーシャルビジネスにかかわるプロジェクトにゼミ生が主体となって企画・参加することにより、さまざまな利害関係者の協力を得て、実社会で役立つ実践的な知識やスキルの習得に努めています。
ゼミの取り組み
カフェ・プロジェクト:「喫茶JOY」の経営支援
障がいのある人たちに生活支援・就労支援の場を提供している「喫茶JOY」を支援するプロジェクトに取り組んでいます。これまで、「喫茶JOY」を経営するNPO法人と協働で、メニューを刷新したり、SNS上にファンサイトを開設したりして、このカフェが持つ魅力を発信してきました。障がいのある人たちに必要不可欠な「喫茶JOY」の売上向上のため、お店のある地域の顧客分析、ターゲットを絞った情報発信、魅力向上のためのイベント開催などに取り組む予定です。
エシカル・プロジェクト:エシカル商品の企画・販売
障がいのある人たちが生活し働く場である障がい者支援施設の理解促進を目的として、障がい者支援施設の作品を活用した「エシカル・プロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは、ゼミ生が、障がいのある人たちのアート作品を商品化し販売する活動に取り組んでいます。 商品のパッケージの工夫やブランド化などに加えて、購入してくださる消費者の購買行動の調査を行うことにより、商品のもつさまざまな「価値」を見出し、どのように顧客に伝えていくか検証しています。また、世田谷区立奥沢福祉園に通う皆さんとの交流も行っています。
秩父いもプロジェクト:「農」の魅力発信
秩父地方の伝統野菜、「中津川いも」の普及のためのプロジェクトに取り組んでいます。「中津川いも」は、その栽培の難しさから栽培する農家が減少しています。このプロジェクトでは、産地の秩父地方と大学がある東京・世田谷区を結びつけ、「中津川いも」や秩父地方の魅力の発信を行っています。また、ゼミ生が収穫した農産物を自由が丘で販売する取り組みも行っています。農産物の商品化やブランド化によって、ひとりでも多くの後継者を獲得することが大きな目標です。
マルシェ・プロジェクト
自由が丘キャンパスの地元・世田谷区にあるオーガニック・コットンのお店が定期的に開催している、エシカル商品をあつめたマルシェ(市)に参加しています。エシカル商品に興味のある潜在的な消費者に、SNSなどを通して必要な情報を届けたり、提供する情報の反応を解析したりするなど、マーケティング活動をとおしてマルシェの顧客獲得に取り組んでいます。また、ゼミの中の「エシカル・プロジェクト」や「秩父いもプロジェクト」がマルシェに参加する支援も行っています。マルシェへの参加を通して、エシカル消費の実際を学んでいます。
学生によるゼミ紹介
身近な社会問題を深く考える
社会問題をビジネスの手法を活用し解決する、ソーシャルビジネスを軸として、中島ゼミは活動しています。私は、三軒茶屋にある「喫茶JOY」の課題解決プロジェクトに参画しました。障がいのある方々の就労支援の場としてNPOが運営する喫茶店ではありますが、現状は集客が振るわず、赤字経営が続いていました。そこで、私たちはスタッフの方々と何度も話し合いを行い、客単価やリピート率向上に効果的であるメニュー表の新装を行いました。実店舗で使用されるものに携わることができる機会はなかなかないため、中島ゼミの活動は、非常に貴重な体験となりました。(4年 長尾 泉)
自分の「やりたいこと」の見つける機会
中島ゼミでは、ソーシャルビジネスをテーマに様々な社会課題に対してマーケティングの知識を用いて、解決策を模索しています。アットホームな雰囲気の中、自分たちのペースで取り組むことができるため、ゼミ生たちは自身の興味や関心に合わせたプロジェクトに主体的に携わり、学びと楽しみを両立させています。また社会課題に関心がある人だけではなく、取り組みたい事が決まっていない人も歓迎され、自らのやりたいことを見つけつつ学ぶことができます。中島先生をはじめとする、個性豊かなメンバーで溢れたゼミを日々楽しんでいます。(4年 長谷川 啓)
実践の場を通したマーケティング知識の応用
現在、地域の抱えるさまざまな社会的課題に対してゼミ内で多くのプロジェクトが進行中です。私はその中でも2022年度から始まった「秩父いもプロジェクト」と、自由が丘で開催されている「マルシェ・プロジェクト」のふたつを担当しています。どちらも実践的な場であるため、マーケティングの知識を活用する場面が多く、学生という立場でありながら社会と関われる貴重な時間を過ごしています。中島ゼミではたくさんのプロジェクトから自分が取り組みたい課題を選ぶことができ、多くの課題を通して自分自身が成長できる機会がたくさん得られると感じています。(4年 端山 雄介)
学生に期待すること
自分の興味関心、疑問に対して、主体的に行動を起こすことを期待しています。失敗を恐れずチャレンジすることは、大学生の特権です。主体的にものごとに取組むことを通して、皆さんが成長を実感できると思います。