経営学部 倉田洋ゼミ

経営学科
企業IRデータからの企業研究
有価証券報告書など企業IRデータから企業の特色や歴史、業績、課題などを研究しています。本学の授業で学んだことを実践することにより学びを深めています。その過程でSDGsやCSV経営などの研究も行っています。学習のアウトプットの場として「日経STOCKリーグ」に2、3年生合同チームで参加をし、他大学と競っています。

※CSV(Creating Shared Value)経営とは、経済価値と社会的価値の両立を目指す経営のこと。

ゼミの取り組み

HKTコーポレーションの運営
倉田ゼミの最大の特徴は、自由と主体性を合言葉に「HKTコーポレーション」という疑似企業によるゼミ運営をしていることです(HKTは倉田先生のイニシャル)。日々のゼミ活動の効率性を高めるために、垂直分業のかたちをとり、一人ひとりが責任感を持って組織運営をしています。1年間で3回社長を含めた人事異動があり、全員が実務と管理立場を経験することで、ゼミ生全員で組織を動かし貢献していることを実感できます。最初は上手くいかなかったことが、徐々に各々の立場を理解することができるようになり、リーダーシップが身につきました。
北海道・十勝帯広だからこその学び
夏季休暇期間に北海道の十勝帯広へ約1週間滞在し、地元企業の課題解決に取り組みます。帯広市役所と、十勝地域の地域創生を行っているTASUKI事業組合が主催しているプロジェクトです。事前学習のオンラインミーティングではわからなかったことが、現地に行って初めてわかるといったことが多くあり、参加した学生全員が様々な経験をし、忘れられない時間を過ごしています。3年連続倉田ゼミとして参加しており、現地でのプロジェクトが終了しても、後日ゼミにお招きし事後学習を行うなど、継続的に私たちの学びにご協力いただいています。
SDGsをベースにCSV経営について考える
IT大手の株式会社メンバーズが主催するビジネスアイデアコンテストに毎年参加し、SMBC日興証券株式会社、株式会社良品計画といった大手企業から、CSV経営について出されたテーマに対し、SDGsをベースにビジネスモデルを考えるコンテストです。私たちが未来の社会に対し今できることはどのようなことなのか、コンテストを通して理想的なCSV経営について考えるきっかけになりました。2023年に開催された「第7回大学生CSVビジネスアイデアコンテスト」では出場全134チーム中、倉田ゼミから2チームが全国大会に進出、見事「SMBC日興証券企業賞」を獲得しました。
集大成となる「日経STOCKリーグ」
野村ホールディングス株式会社と日本経済新聞社が運営する、中学生から大学生まで参加の伝統ある金融・経済学習ビジネスアイデアコンテスト「日経STOCKリーグ」にゼミとして参加しています。2・3年生合同の10チームが、各チームで設定したテーマに沿って上場企業をスクリーニングし、そこから企業訪問インタビューや文献調査を行い、最終的に20社程度の企業を選んで、株式運用ポートフォリオをレポート形式にまとめて提出します。3年生にとっては専門課程の集大成の場。2年生は3年生と一緒に活動することにより、チーム組織運営やプロジェクトマネジメントを学びます。
2023年『日経STOCKリーグ』応募作品の表紙一覧
2023年度「日経STOCKリーグ」審査員特別賞を受賞!
そして2023年度、第24回日経STOCKリーグにおきまして「審査員特別賞」を受賞しました。受賞テーマは「愛着の世襲」です。ブランドをロイヤリティの観点から「愛着」と捉えて、それが世代を超えて受け継がれ愛されている企業を選出。日経STOCKリーグ参加に至るまでに取り組んで来た十勝・帯広でのインターンシップ(十勝PJ)や「大学生のためのCSVビジネスコンテスト」、大手レストランチェーンとのメニュー開発などで培った経験や知識を集大成として盛り込み、フィールドワークとして企業インタビューなどを意欲的かつ主体的に取り組んだことが評価されました。
~受賞のあいさつ~
倉田ゼミでは過去10年間、入賞を目標にしながら日経STOCKリーグに取り組んできました。今回、私たちが史上初の入賞を果たすことが出来た理由は2点あります。
1点目は、10年間先輩方が知識と経験を受け継ぎ蓄積してきた結果です。10年もの間、なにかを継承していくことは簡単なことではありません。先輩方は、得たもの最大限後輩に伝える環境を作ってくれました。私たちもまた、そのたすきに色を付け、後輩に託していくのです。私たちのゼミは、知識と経験を"世襲"しているのです。
2点目は、あいにく私たちが人一倍あきらめが悪い人の集まりだったことです。「ブランド」という大きな海に私たちの「島」をたてる作業は、気が遠くなるようでいてワクワクするものでした。最高のものを創りたいという上昇思考と根拠ある自信、メンバーそれぞれが持つ才能とが相乗効果を生み出し、逆境すら楽しんで取り組めました。
これらが組み合わさって、とても愛着のあるレポートが完成しました。本学の創設者、上野陽一先生の言葉である「知識は実際に役に立ってこそ価値がある」を体現することができたと考えています。楽しいことも辛いことも共有し、同じ目標に向かってやり抜いた仲間は、かけがえのない財産です。今回の経験を活かし、日本の経済発展につながるような社会人になりたいと思います。(4年 栗田 優奈)

学生によるゼミ紹介

タテとヨコのつながりが強いゼミ

倉田ゼミは、タテとヨコのつながりがとても強いです。特にタテの繋がりに関しては、「日経STOCKリーグ」の取り組みやさまざまなプロジェクトを通して、2年生と3年生の絆が深まっていきます。また、4年生の先輩やOB・OGの方々がゼミに来てくれることが多くあるため、1つ上や1つ下の代だけでなく、幅広い世代の倉田ゼミ生と関わることが出来ます。倉田ゼミではさまざまな活動があり、大変なこともたくさんあります。しかし、タテとヨコのつながりが強いからこそ、協力し合いながら困難を乗り越えられて、成長していけるゼミです。(4年 荒井 駿汰(第12期ゼミ長))

新しい自分に出会えるゼミ

倉田ゼミは、理念として「自由と主体性」を掲げています。ゼミを「HKTコーポレーション」という一つの企業にたとえて活動しており、社長・人事部・事業部などのひとりひとつの役職を担っています。こうした日頃経験できない活動をすることで、新たな自分の一面に気づくことができます。また、他者と協働することで、学びを深めています。「自由と主体性」に基づいているからこそ、自分の「やりたい!」に挑戦・実現できる環境でもあり、ビジネスコンテストや「日経STOCKリーグ」において、ゼミ生は積極的にチャレンジしています。(3年 瓊井田 啓翔(第13期ゼミ長))
学生に期待すること
主主体性を身に付けてほしいと思っています。今後、社会に出ていく中で、最も企業社会が求め、若い世代に期待されている能力であり、「日経STOCKリーグ」参加などを通して自ずと身に付けてもらうことを期待しています。