授業科目紹介「基礎ゼミⅠ」
「基礎ゼミⅠ」 経営学部1年次・前学期開講
どのようなことを学ぶ授業?
「基礎ゼミⅠ」は、後学期の「基礎ゼミⅡ」と並び、大学生活への導入的な位置づけの科目です。また、1年次に学修する必修科目等で得た知識を生かす場でもあります。そして、これから産業能率大学で4年間を過ごす上で必要な基本能力、知識、スキルを習得することを目的としています。
中でも、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力(社会人基礎力)を身につけることを重視します。①前に踏み出す力、②考え抜く力、③チームで働く力を、グループワークを中心とした実践的な学びを通じて向上させていきます。

グループワークの様子
この授業の面白さや、学生に学んでほしい、興味をもってもらいたいポイントは?
目的・目標を明確にした上でタスクを洗い出して計画し、情報収集・情報分析を丁寧に行い、リスクにも目を向けながら課題解決案を出すことを、PBLを通じて実践的に学びます。提案する場合に単なる思いつきではなく、目的・目標を設定して、情報収集・分析を計画的に進めていくことを学ぶことで、現実味のある提案内容を考えてほしいです。
授業内容に関する近年のトレンドは?
厳しい経済環境下で、企業も昔ほどゆとりをもって新入社員の育成をする余裕はありません。できればすぐに活躍してほしい。これが本音ではないでしょうか。本科目では、社会で活躍する人材になるために必要な社会人基礎力を身につけることを通じて、主体性(やり抜く力)、コミュニケーション能力(傾聴力、計画力)や利他性(リーダーシップ、チームワーク力)などを意識することを重視していますので、まさに企業のニーズに合致したカリキュラムだと考えています。
授業内での工夫は?
①学生同士の関係性を構築するためのアイスブレイクの実施
②教員およびSA(student assistant)による授業の共同運営
毎回の授業の冒頭で、学生同士の関係性をよりよくするためにアイスブレイクを実施します。ただ楽しむだけではなく、お互いのことをより知り合ったり、コンセンサスゲームなど協力して物事に取り組んだりすることによって社会人基礎力を高めることにつなげています。
本科目では、SA(2年生)が各クラスに2名ずつ配置されています。先輩であるSAが授業に参加することによって、同級生同士にはない意見やアドバイスを伝えることにつながります。また、SA自身も後輩をサポートすることで、受講者側だった1年生のときには学ぶことができなかったことに気づくことで新たな学びを得ることになります。さらに、SAは1年生にとって、教職員よりも身近なメンターとなり、学習面だけではなく精神面でも支えになります。

SAたちが前に立って授業運営
これまで受講した学生で、印象に残っているエピソードは?
PBL活動では、授業時間外で各チームが集まり、PBL活動では、授業時間外で各チームが集まり、内容の議論やプレゼン練習を行います。朝早くから集まり、プレゼンの制限時間内にいかに効果的に伝えるかを対話しながら、何度も何度もプレゼン練習する姿は本科目ならではの光景です。
授業で学ぶことが、卒業後にどのように役に立つ?
入学してまもなく新たな出会いを経験し、そして2年次前学期まで同じメンバーでグループワークやPBL活動などのプロジェクトに挑みます。このような関係の中で培われた主体性(やり抜く力)、コミュニケーション能力(傾聴力、計画力)や利他性(リーダーシップ、チームワーク力)などは人生のあらゆる場面で生かすことができます。
授業に関連して、併せて受講してほしい科目、習得してほしい知識は?
経営学部の学び方、会社のしくみ、ビジネスモデル論、情報リテラシーなど、前学期に同時並行で学修する必修科目で、経営学を学ぶうえでの基礎知識を身につけます。このような授業で学んだことを実践する場として、基礎ゼミⅠの授業が位置付けられています。本学創立者である上野陽一先生が「知識は実際の役に立ってこそ価値がある」と考えたことともつながります。
授業を通じて学生に伝えたい事
基礎ゼミⅠでの学びは、産能で4年間学んでいく上で必要な基礎づくりです。ここでの学びやクラス内での人と人との出会いと協働を大切にしてください。