マーケティングの知見を活かして雑誌制作に挑戦
エディター養成プログラム
経営学部2年 小野和未(写真中央)
神奈川県立伊志田高等学校出身
- #特色授業
プロの視点と現場観察の重要性を学ぶ
この授業で印象に残ったのは、プロの雑誌編集者から直接学べたことです。
担当の北原先生は、人気雑誌『ポパイ』の元副編集長。先生からは、雑誌づくりの基礎となる構成の組み立て方やコンセプトメイキングをはじめ、読まれる雑誌に欠かせない情報の一貫性、写真やキャッチコピーなど表現面の工夫についてもアドバイスをいただきました。
ゼロからの雑誌づくりに最初は不安がありましたが、熱意あふれるチームメイトに支えられ、大きな達成感とともに、多くの学びを得ることができました。

現場を観察して見えてきた“軸”
当初は「近年、若年層に人気が高まっている」という理由から、漫然と“レトロ”をテーマに編集を考えていました。ところが、取材を進めるうちに編集の軸が変化していきました。
レトロな雰囲気を求めて訪れた奥多摩で、現地の方々の温かさに触れ、心地よい懐かしさを覚えたのです。そのとき、同時期に履修していた「マーケティング心理学」で学んだ「ノスタルジー消費効果」が頭をよぎりました。人は心理的に“懐かしさ”に惹かれるという理論です。こうして、雑誌のテーマは“レトロ”から“懐かしい風景”へと進化しました。
加工された情報を鵜呑みにしない
現場取材を通して、情報との向き合い方が大きく変わりました。私たちの周囲には情報が溢れていますが、その多くは誰かによって切り取られた一面に過ぎません。雑誌やWebサイトの情報も同様です。ものの見方や現場で感じる魅力は、人によって異なります。私が奥多摩で強く感じた魅力は、人々の温かさと懐かしい風景でした。情報発信者として、自分の視点を持つことの重要性をこの授業を通して学びました。
また、これまでの授業で学んだ「消費者の目線に立って考える視点」は、雑誌制作の際にも自然と発揮されました。たとえば、「この文字のサイズは読みやすいか」「写真はコンセプトに合っているか」「どのようなキャッチコピーなら興味を持ってもらえるか」といった、読む人を第一に考える判断です。
情報発信者として自分の視点を持つこと、そして消費者の立場に立って企画を練ることの重要性を、この授業を通じて実感しました。この経験を糧に、将来は広告・宣伝や企画の仕事を目指し、マーケティングの学びをさらに深めていきたいです。






※2025年度掲載
SANNO VOICETOPに戻る