Z世代に『ロイホ』の魅力を伝える産学連携プロジェクト

プロジェクトを通して、まだ知られていない魅力を社会に広める面白さを実感。

秋山 巴奈 経営学部3年 埼玉県立岩槻高等学校出身

自分の可能性に挑戦できるゼミ

私が所属する漆田ゼミは、一言でいうとマーケティングを実践するゼミです。産学連携での新商品開発や大学生の観光ビジネスコンテストへの挑戦など、マーケティングの知識や分析手法を活かして社会課題を解決する活動を行っています。
私がゼミ志望した理由は、さまざまなプロジェクトを通じて成長し、将来の進路や可能性を探れると期待したからです。私はとても心配性で、卒業後の自分について漠然とした不安を感じていました。そんな自分と向き合い、自分の取り組みたいことや可能性に挑戦できると思ったのが漆田ゼミでした。「心配せずにやりたいことをやりなさい」という漆田先生のエールにも背中を押されました。

ゼミ活動の中心となるのは、ロイヤルホールディングス株式会社との産学連携プロジェクトです。課題に取り組み、過去2年間は新商品開発を行ってきました。3期目を迎え、私たちが行ったのは漆田先生が以前店舗運営に携わったファミリーレストラン『ロイヤルホスト』の新たな顧客を掘り起こすことを目的としたプロモーション施策の提案でした。

コンセプトは「仕事もプライベートもロイヤルに」

2年次後期に行った産学連携プロジェクトで企業から期待されたのは、若い視点を活かした自由な発想やアイデアでした。私のグループは、3CやSWOT分析による現状分析や店舗での実地調査などの結果から、利用者が最も少ないZ世代に注目しました。新たな顧客層として獲得することは、既存の顧客層の高齢化が進むロイヤルホストが存続する上で欠かせません。しかし「オールドスタイルで価格が高い」という印象が根強く、本来の魅力が伝わっていないという仮説を立てたのです。

ターゲットは、Z世代の中でも「働く一人暮らしの独身男性」に絞りました。月あたりの食費が、同じ属性の女性よりも8,000円ほど高いこと。そして、インサイト調査の結果から食事に対して「自分へのご褒美」「仕事をリセットしたい」「静かに心を落ち着かせたい」という意識や欲求があることがわかったからです。そこで「仕事もプライベートもロイヤルに」というコンセプトを立て、食材やメニューの魅力ではなく「リラックスしてホッとできる空間」であることを訴求するプロモーション施策を提案しました。興味がないと注目されにくいSNSではなく、通勤時などに強制的な視認効果がある電車広告(デジタルサイネージ15秒CM)を中心に展開すること。ターゲットに向けた安価なコース料理のメニュー化も提案のポイントでした。

成果を実社会で試してこそプロジェクトの価値がある

役員の方々に最終プレゼンを行い、私のグループは着眼点や発想が評価されアイデア賞をいただきました。悔いが残ったのは「実現できれば効果的な施策」という評価でした。理想を現実に変えるビジネスの難しさを痛感し、施策の実現可能性を一層高めていきたいと強く思いました。
3年次においては、施策を形にすべく先生や先方の担当の方にお願いし、2023年4月にはロイヤルホストの広報担当者協力のもとインターンシップが実現しました。ロイヤルホストのメニューの魅力を伝えるプロモーション企画を再度プレゼンした結果、社長様から全班を採用するという嬉しい結果をいただき、ゼミ生考案の投稿をロイヤルホスト公式インスタグラムで6月中旬より4週にわたり発信することが出来ました。現在は、担当者の方とプロモーションの効果検証を進めています。今回のように、2年次後期から着手し、2つのステップを経て「プロジェクトの成果を実社会で試す」ことができることは漆田ゼミの大きな魅力だと思います。

一連の取り組みを通じて学んだことは、経営上の課題や消費者インサイトの分析力、提案のエビデンスとなる調査結果やデータの重要性でした。同時に、まだ知られていない商品サービスの魅力を社会に広めるマーケティングやプロモーションの面白さを実感し、進みたい将来も少しずつ見えてきました。また漆田先生は就職支援にも積極的で、一人ひとりの将来を、先生がマンツーマンで指導する時間もたくさん設けられています。また、仲間から学ぶことは多く、現在はゼミ長を務めたことで誰かのために頑張る喜びを知ることもできました。ゼミ活動を通して、あらゆる面で成長の手応えを感じています。

プロジェクトの発表、インターンシップの参加場面

ロイヤルホストの皆様と漆田ゼミ生
ロイヤルホストの方々を目の前に、プレゼンテーション!
コックにプロモーション用の料理を試作いただきました

ゼミ生が企画したインスタグラム投稿

1班:ロイヤルのオニオングラタンスープ
2班:ビーフジャワカレー
3班:コスモドリア
4班:私が見つけた息抜き習慣
ロイヤルホストInstagram公式アカウント
※2023年度掲載