見えない課題をあぶり出す~建設会社の社内改革プロジェクト~

発見、探究することの楽しさを知る体験になりました

日向 晃隆 経営学部3年 神奈川県立希望ケ丘高等学校出身

帯広市にある建設会社の課題に挑む

所属している倉田ゼミを通して、北海道帯広市にある萩原建設工業株式会社の「社内改革プロジェクト」に参加しました。同社はドローンを活用した測量に力を入れている、十勝最古の総合建設会社です。

このプロジェクトは「企業の持続的な成長に向けた社内改革」を学生たちが考え、具体的な広報活動について企画、企業へ提言するというものです。早速、ゼミの有志を募り参加。社員の方とミーティングを重ね、プロジェクト背景や企業が抱えている課題ついて理解を深めました。私は、同社の強みであるドローン測量技術のPRが社内改革のポイントになるのでは、と考えました。

忙しさのあまりお互いの仕事を知る機会がない

8月には実際に十勝を訪れました。同社に現場インタビューの依頼をしたところ、快く応じてくださり、さまざまな現場に案内してくださいました。

社員の方々は親切な方ばかりで、私たち学生のインタビューにも丁寧に答えてくださいました。お話を伺うなかで印象的だったのは、仕事に意欲的な人が多い会社だということでした。一方で、現場の忙しさから、社内のことに関心を持つ余裕がないという発見がありました。中にはドローン測量のことを詳しく知らない方もいました。インタビューを終えた私たちは、「技術力のPR」を考える前に、やるべきことがあるのではないか。社員は仕事のやりがいや会社への愛着を感じていても社員同士の仕事を知らない。現在の業績は順調でも、会社の成長に影響があるのでは、と気づきました。

自分たちの想いをぶつけたい

そこで私たちは、「社内広報」の必要性を提案することにしました。企業より提示されていたテーマと異なるため、勇気がいる選択でしたが、自分たちを信じて企画書作成に取り組みました。帯広市に滞在していた一週間は、宿で企画書作成に没頭。授業やゼミで学んだ経営学の知識・分析方法を活用しながらメンバーで意見を出し合い、納得いくまで議論を重ね、ベストを尽くしました。そしてプレゼンテーション当日、緊張とともに提案した私たちの企画は、企業の方々に「新鮮な発見があった!」と、大変喜んでいただくことができました。

広い視野から企業を観察し、考え抜き、失敗を恐れずにチャレンジする。この体験を通して問題を発見するための重要な視点が学べました。また、経営学の面白さ、探究することの楽しさを再確認する機会となりました。

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※2022年度掲載