授業力向上研究会(第15回キャリア教育推進フォーラム/自由が丘開催)講座概要

<プログラム>

A.数学
研究授業のような探究活動から通常の授業の中で行う探究活動についてみんなで考えたいと思います。扱う予定のテーマは、私自身が取り組んできた実践「複素数平面」、「放物線」「じゃんけんの確率」などをもとに教材作成や授業方法など題材にしたいと思います。また、日々の通常授業ではどのように取り組んでいるのか。探究の視点を持ち数学の授業を行う上で、必要なことや求められることとは何なのか、参加者の実践も交えながら考え話し合う講座にしたいと思います。
B.理数探究基礎、理数探究の合教科型授業を作ってみる
課題研究前に実施する「合教科による探究型授業」をワークショップ形式で作っていきます。この探究型の授業づくりでは、探究活動で身に付ける資質・能力を育み評価していく際に、多様な教科の視点や考え方が含まれていくことを意図しています。数学・理科にとらわれず様々な教科の先生方が参加していただけると嬉しいです。先生方の学校において、合教科型の授業づくりだけでなく、様々な教科の先生と一緒に、普段の授業づくりや探究の時間を企画・運営していく際のヒントになれば幸いです。
C. 歴史総合の授業デザインを考える、聴き合う、語り合う
新科目「歴史総合」が、今年度から始まりました。授業方法、問いづくり、評価方法、同僚との連携など、試行錯誤しながら進めている方々が多いかと思います。本セッションでは、①改めて「歴史総合」とは何か?、②「歴史総合」の授業実践の紹介、③それらをきっかけに参加者のみなさん同士での実践・意見交流の場をつくります。「歴史総合」を現在ご担当の方、これからご担当の可能性がある方、様々な方々にご参加いただき、聴き合い、語り合いができればと幸いです。
D.目標と指導と評価の一体化を図る高校国語科カリキュラムの具体的提案
~現代の国語・言語文化・古典探究・論理国語・文学国語の単元作りについて~
3時間半かけて、5科目の単元作りについての具体的提案を拙実践に基づき行います。授業体験活動も行いながら、特に目標づくりの重要性を強調してお伝えします。学力構造に関する理論をふまえた上で、実際の単元においてどのような学習目標を掲げ、どのような活動を組み入れるかについての提案を行います。私は「評価が実践を規定する」と考えており、評価の充実(評定をどのようにつけるかではない)こそが、豊かな実践を生むと信じて評価方法についても研究開発してきました。拙提案について、ぜひフロアのみなさまと議論したいと考えています。多くの方と議論できることを楽しみにしています。これまでの私の実践研究については、プロフィールをご覧下さい。
E.総合的な探究の時間で育む資質・能力
—組織的な活動と評価についてー
総合的な探究の時間がスタートしましたが、各学校では、さまざまな課題に直面していると思います。主体的な活動を支援するためには、ファシリテーションやリフレクションの理論など、さまざまな知識やスキルが求められます。本講座では、それらの理論を活用して、生徒の興味や関心を掘り起こし、自分の価値観を探るワークを通して、課題を設定するワークを体験します。そして、他者との関係性の中で発揮した態度や能力を、自分の価値観と関連させて、未来を思い描く評価の可能性について創造的に考えたいと思います。