2023.09.05
生成AIの使用に関する大学の基本的考え方

産業能率大学


 2022年秋以降、ChatGPTなどの生成AI(Generative AI)が急速に普及し、注目を集めています。大学教育においても、その特性を理解して正しく活用することで、活動を支援し、学修効果が高まることが期待されています。
 一方で、使い方によっては、思考・判断を阻害するなど、望ましくない影響が懸念されています。また、使用する際に、入力する質問や指示に含まれる情報が利用され、プライバシーの侵害や情報漏洩につながる可能性、生成に利用される情報が他者の著作権を侵害する可能性も指摘されており、十分な注意が必要です。
 生成AIの使用にあたっては、そのしくみと特性を理解したうえで、学修活動の目的に合った利用をしているか、得られた回答が妥当なものかをよく吟味して適宜修正・確認し、適正に使用することが求められます。さらに、生成AIの急速な進化と共に注意点も変化していく可能性があるため、常にその動向を注視していくことも重要です。

 産業能率大学は、建学の精神のもと、マネジメントの思想と理念をきわめ、これを実践の場に移しうる能力と豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成することを教育の目的としています。
 この目的のもとに、大学教育における諸々の活動が、個々の学生の成長につながり、ディプロマ・ポリシー(卒業時の学位授与方針)に示す5項目の到達目標の達成に寄与するよう、各学部学科のカリキュラム・ポリシーを定め、教育課程を編成しています。
 それに則り、本学教育の場では、学生自身が主体的に課題に取り組み、協働的に学ぶことを重視しています。その一環として、授業方法、課題の出し方、取り組み方、評価の方法を工夫しています。今後、一層の改善に努めるとともに、これらの学修活動のなかで、生成AIを正しく使用し、有効に活用する能力を身につけることにも取り組みます。
なお、生成AIの具体的な使用については、本基本的考え方に沿い、各学部、学科、科目等において科目や活動の特性に合わせて、学生への適正な指導と公平な評価の方法を検討し、実施します。

以上