私の視点 Vol.2
マーケティングの
現場で活きる視点とは?
在学生が卒業生にインタビュー
私の視点 Vol.2
マーケティングの現場で活きる視点とは?
現在マーケティングの第一線で活躍されている、株式会社コーセー 宣伝部 宣伝企画課 課長 小林祐樹さん(1997年卒)に、経営学部マーケティング学科の清水みのりさんがインタビュー。SANNOだからこそ得られた気づきとは?広告・宣伝の仕事の魅力とは?など、幅広くお聞きました。
清水

こんにちは、インタビューさせていただく清水みのりと申します。以前から食品会社で商品企画の仕事をしたいという夢があり、マーケティングに興味を持ったことからSANNOのマーケティング学科に入学しました。今は大学の公式インスタグラムの運営に関わっていて、広告やプロモーションにも興味があります。今日はその辺りのお話も伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

小林

小林祐樹です、よろしくお願いします。大学時代は経営学を学んでおり、部活はラグビー部に所属していました。卒業後、初めは広告代理店に入社して、途中から通信会社にプロジェクトマネージャーとして常駐し、10年前に化粧品メーカーの株式会社コーセーに転職しました。
マーケティングの「4P(Product=商品、Price=価格、Place=流通、Promotion=販売促進)」全てを扱うマーケッターというよりもプロモーション領域のプロフェッショナルでありたいと思ってやってきました。清水さんが関わっているというソーシャルメディアの運用なども担当しています。

清水

具体的なお仕事内容を教えてください。

小林

化粧品のコミュニケーションプランニングです。例えば「雪肌精」という商品ができて価格が決まると、それをどうやってお客さんに知ってもらうかを考えるところからが私の仕事です。もちろん、大きな目的は商品を買ってもらってお客様に満足してもらうことです。
具体的な業務の一部を紹介すると、まず、①テレビ広告で商品を知ってもらう、②美容ライターの方に雑誌などに記事を書いてもらう、③SNSでお客様とコミュニケーションをとり、商品の良さを理解してもらう、そして、④お客様に他社商品と比較したうえで購入してもらう、という仕事です。

清水

商品を理解してもらい購入してもらうまでの、お客様との信頼関係を築いていくお仕事なんですね。もっとお仕事のお話を伺いたいのですが、その前に大学時代のことをお聞かせください。

小林

大学時代は、部活動と卒業行事運営委員会という学生団体の活動などもやっていました。所属していたゼミも、イベントに積極的に参加する経営組織について学ぶゼミでした。スタッフを組んでイベントを実行するなど何か一つのことを成し遂げるためには、裏方というか、サポートする人が必要になってくるんですね。
僕は部活では主務という対外交渉役や、イベントなどでは運営を裏方で組み立てる側をずっとやっているうちに、自分はお節介焼きのロマンチストなんだと気づき、こういう人間もいる方が世の中は回っていくんだということを学生時代に気づかされたんですね。わかるかな?

清水

ゼミや部活などの活動を通じて、運営を支える仕事の大切さを学んだり、面白さを感じたりしたということですね。そういう経験が今の小林さんの職業にもつながっているんですね。

小林

そうですね!

全力でやりきらないと、自分の限界はわからない
清水

当時はとてもお忙しかったのでは?たくさんの活動を同時にやられていたわけですが、どのようにバランスをとって大学生活を送っていたのでしょうか?

小林

もう、がむしゃらでした。目の前のことに全力で立ち向かうということばかり意識していました。

清水

実は、私は大学生活でやりたいことが多すぎて、いろんなことに手を出しすぎて、どれも全力でできていないということにジレンマを感じているのですが。

小林

わかる!いろんなことを全力でやって、やりきれる量を探ればいいんじゃない?

清水

自分のキャパシティを知るということですか?

小林

そうそう。僕は大学生活もそうだけど、20代後半から30代前半にが無我夢中で仕事をしてました。そうやって、全力でやりきると自分の限界がわかるし、人の限界も自分なりにわかるから、人をマネジメントする立場になった時のさじ加減もわかってくる。大学時代にそのことに気づけるとしたらすごいこと。全力でやらないと気づけないことはいっぱいあるから。もちろん、ワークライフバランスも考えながらだけど。

清水

アドバイスありがとうございます。自分のキャパシティを知ることで、自己管理もできるようになるし、マネジメント力が身につくということがよく分かりました。
大学時代に目の前のことを頑張っている中で、将来についてはどのように考えていらっしゃいましたか?

小林

僕は広告の世界に興味があって、中でも広告の営業をやりたいと思い、就職活動ではひたすら広告代理店を受けました。きっかけは、昔のフジテレビのコピーに「フジテレビを見なくても生きてはいける」というのがあって、それがずっと頭に残っていました。広告ってそういうことじゃないかと。つまり、広告は、なくても生活はできるかもしれないけれど、ないと世の中がすごくつまらなくなるし暗くなってしまう、というふうに考えたんです。そして調べていくうちに、広告会社の営業が自分の性格に向いていると感じたんですね。
さっき僕は自分をお節介焼きと表現しましたけれど、お節介も同じ。お節介されなくても人は生きていけるんだけど、人からお節介されると後から「助かったな」とか「面白かったな」と気づくことがある。そのことが広告の仕事と似ていると、これは僕の天職だと思ったわけです。

清水

なるほど。それで広告代理店に就職されたのですね。では、今のお仕事に転職されたきっかけを教えていただけますか?

小林

広告代理店にいたときに、途中からある通信会社のプロジェクトマネージャーとして常駐で仕事をしていたことがありました。その時にコーセーの人と話す機会があり、担当者と話しているうちに、例の僕の“お節介魂”に火がついて、いろんな意見を出したりしていたんです。それから1~2年後にその担当者の方から連絡があり、ご縁があって転職することになりました。

清水

新しい世界に飛び込むことになったんですね。冒頭で化粧品が好きとおっしゃっていましたが、どうして化粧品が好きになったのでしょうか?

小林

以前は全く縁がなかったのですが、コーセーに入ってから化粧品を実際に使ってみたら「何これ、気持ちいい!」となり、自分の肌の変化にも気づきました。香りでも癒されるし、風呂上がりにスキンケアをしながらボーッとする時間もまたいい。そういうことで化粧品がどんどん好きになり、ハマっていきましたね。男性の方も髭剃り後などに雪肌精を使うことはおススメです。

清水

そうなんですね(笑)。現在は、その化粧品のプロモーションに携われているわけですが、プロモーションのお仕事の面白さ、魅力はどういうところですか?

広告には正解がない、ゴールを追い求めるロマンがある
小林

広告の面白さというのは「これをやれば確実に売れる」「これをやれば必ず人々が喜ぶ」という正解がない中で、一つのゴールに向けていろんな人が関わりながら仕事を進めてくというところだと思います。正解がないけどゴールを追い求めるロマンだよね。

清水

ロマンですか!

小林

あとは、喜びを感じるのは人から感謝されたとき。社内外で「宣伝部って花形でいいなぁ」とか言われるけど、広告の現場ってあくまでも裏方なので、人から褒められることはまずないんですよね。そんな中、SNSでお客様と会話をしていて「良い商品を紹介してくれてありがとうございます」と言われたり、社内の美容スタッフさんから「あの広告やってくれてありがとう」「私も頑張る気になった」とか、時々声をかけてもらうことがあります。そういう時はこの仕事やっていてよかったと思いますね。あれ? 今の質問、こういう答えでよかったのかな?

清水

はい(笑)。お客様や社内の方からお褒めの言葉をいただくことが、仕事のやりがいに繋がるということですね。お仕事をする上で、大切にしていること、意識していることがあれば教えていただきたいのですが。

小林

いっぱいあるけど。正しいと思ったことは、人から嫌われてもやり切る、とかね。人間だから意見交換しているうちにぶつかり合ったりすることもあるけど、結果的にその人のためになることをやっているという信念のもとに、正しいと思ったらやり切る
それから、仕事は感覚だけでやらないように、目的と戦略を持って進める。実際のところ広告はまぐれで当たることもあるんだけど、まぐれをなるべく作らないように戦略を設計すること。それが自分たちが間に入っている意味なので。大きいのはその2つかな。
ちなみに座右の銘は「信は力なり」です。そこに全部つながっている。

清水

「信は力なり」、素敵な言葉ですね。
小林さんにとって、広告・プロモーションのお仕事のやりがいはどのようなところにありますか?

小林

今は大きな金額を扱っているというやりがいはもちろんありますが、一つひとつの案件に対する責任を負わなければなりません。だから、戦略がうまくいき、担当した商品が売れた時に感じるやりがいというのは大きいです。その分、思うようにいかないときの辛さも圧倒的に大きいですが。

清水

一つの商品を作り上げて市場に出すまで、ブランドを育てていくということは大変なんですね。

小林

大変ですよ、正解がないから。それまでの成功体験をベースに、自分のノウハウや会社・チームのノウハウをストックしておいて、なるべくそれに近いものをやろうとしたり。逆に失敗した時の過ちを繰り返さないように気をつけるとか。
とは言ってもブランドというのは人間と同じで、置かれている環境や特徴が一つひとつ全部違うから、前と全く同じことをやれば絶対に売れるとかお客様が満足するというものではないので、そういう難しさがありますね。

清水

これまでに「これはうまくいった!」という成功体験があれば、教えていただけますか?

小林

逆に聞きますが、清水さん、コーセーの商品の中でこのプロモーションが良かったとか、元気をもらえるCMだったとか、この商品に出会えて良かったという経験はありますか?

清水

私はVisee(ヴィセ)のチークを何色か持っていて使っています。知ったきっかけは、インスタグラムのオススメ表示だったんですけど。

小林

ということは、Viseeのインスタグラムをフォローしてくれているんだ。

清水

そうです! Viseeのインスタグラムや広告は、私たちの世代の目から見てもすごくおしゃれで、だから使ってみようと思って買いました。

小林

ありがとうございます。さっきの質問に答えると、今、清水さんに言ってもらったことが僕の一つの成功体験です。今の時代はみんなそれぞれ違った価値観を持っているので、自分たちがやっていることを目の前でお客様に褒めてもらえるというのはすごく嬉しいです。

清水

そう言っていただけると私も嬉しいです!

小林

自分の仕事を、成功体験として発信するのって広告マンとしてはかっこ悪いと思うけど、今だけは自画自賛してもいいかな(笑)。仕事は常に他人が評価するものだからね。逆に自分のことをすごく愛して大切にしておかないと、他人からの反応で辛い思いをすることになってしまいます。このことは高校生や大学生に伝えておきたいですね。

SANNOには挑戦できる環境がある
清水

他にも、大学選びに迷っている高校生や受験生にアドバイスをいただけますか?

小林

SANNOは教員や職員の方とすごく近い距離でコミュニケーションが取れるので、コミュニケーション能力を鍛えようと思っている人にとってはすごくいい大学です。今の時点で将来何になりたいのかというのが具体的になかったとしても、SANNOに来れば、将来を探すきっかけができると思うので、ぜひ選んでほしいと思います。
あとは、目の前のことに集中して取り組むことも大事。SANNOにはそういう挑戦できる環境があるということは、これから大学受験を考えている方にはぜひ分かってほしいな。

変化する世界を見すえて、自分自身が変わる準備を
清水

ありがとうございます。私も将来を見据えて、大学生活でいろいろなことに挑戦していきたいと思いました。
最後に、「ウィズ・コロナ」「ニューノーマル(新常態)」とも言われるこれからの時代について、どのように考えていらっしゃいますか?

小林

まず、変わらない言い訳をしてはダメですよね。世の中が変わる前提で動いておけば、もし変わらなかったとしても人間は戻せるから。人間が変わることってすごく大変だから、変われるように自分たちがどんどん準備していくというのがポイントでしょうね。

清水

リアルな体験が難しい現状についてはどうお考えですか?

小林

今、新しいことに挑戦しておけば、リアルなものの価値が逆に高まると思うんです。広告の世界でいうと、リアルなイベントができない今はWEBでイベントをやることによって、再びリアルなイベントができるようになったとき、お客様が体験する価値の基準が変わる、喜びが大きくなるんじゃないかなと思いますね。

清水

今日は貴重なお話をたくさんお聞かせいただき、ありがとうございました!

小林

こちらこそ、ありがとうございました。

※所属・役職・学年は2020年5月インタビュー時のものです。
プロフィール
小林 祐樹 KOBAYASHI YUKI
株式会社コーセー 宣伝部 宣伝企画課 課長
広告会社にて営業として通信・飲料・教育・出版など様々な広告主を担当。株式会社コーセー入社以来、コミュニケーション分野に従事。現在は、ストラテジープランニングからプロモーション企画、メディア買付、各種ソーシャルメディア/オウンドメディア運営、フィギュアスケート・ゴルフなどのスポーツマーケティングなど同社コミュニケーション分野のマネジメントに従事。日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会幹事。マーケティング業界納豆CLUB副会長。写真:リッチメディア社(スキンケア大学)提供
清水 みのり SHIMIZU MINORI
産業能率大学 経営学部マーケティング学科 2年
高校時代、将来、食品の商品開発をしたいという想いから、マーケティングを志望。SANNOはキャリア構想を発表する総合型選抜「キャリア教育接続方式」で受験。入学後、消費者心理や商品やサービスの売れる仕組みを学ぶにつれ、マーケティングの面白さを実感。現在は、学んだ知識やスキルを活用すべく、雑誌をゼロから企画し作り上げる授業「エディター養成プログラム」に挑戦中。また、大学の公式インスタグラムの運営スタッフとして、リアルなキャンパスライフを発信している。
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