ゼミで学ぶ「地域コミュニティ」のデザイン

「子どもワークショップ」の企画・運営を通じて気づいた地域コミュニティの重要性

地域に「高齢者と子どもの関わり」を増やしたい

みなさんは「CSR活動」という言葉を聞いたことがありますか?
企業が社会に対して責任を果たし、ともに発展していくための活動を指します。私が所属する中村ゼミではCSRをキーワードに、地域創生を通して社会的活動の重要性について学んでいます。そのひとつが、大学近くの世田谷区にある商店街(二子玉川・尾山台・東深澤)で開催するイベントのお手伝いです。主催者からお誘いを受け、10年ほど前から携わっています。地域の商店街は、経営者や利用者の高齢化が進み、また街がベッドタウン化する中、家族や子ども、若者と地域の関わりが薄まっています。

そこで、私たちが提案したのは「子どもワークショップ」。周辺地域の子どもたちがお祭り気分で風船あそびや塗り絵といった遊びを楽しめるイベントで、商店街の一画に設置してもらった特設ブースで開催しています。「子どもたちがはしゃいで喜ぶ姿を商店街の皆さんに見せたい、子供達や子供連れの家族に商店街を身近に感じて欲しい」と思ったことが、このイベントを企画したきっかけです。

都市での暮らしに安心をもたらす「多世代の交流」

子どもワークショップの開催で、さまざまな効果や変化を自分の目で確かめることができました。子どもたちとの触れ合いは、商店を営むお年寄りを明るく元気にします。一方で、子どもたちのなかには核家族で育った子が少なくないため、お年寄りとの触れ合いを通して、思いやる心を育む貴重な経験になるはずです。子どもと一緒に訪れたご両親にとっても、知り合いになった商店街の人々は、いざというときに頼りになる存在です。こうした人と人との交流が安心できる暮らしをもたらしてくれるのです。

子どもワークショップの開催というCSR活動を通じて気づいたのは、多世代の交流が地域コミュニティをデザインする上で重要だということ。この取り組みを通して、私自身も育った地域に強い関心をもつようになりました。卒業後は高齢者介護に携わりながら地域や社会に貢献したいと考えています。
学生発!アクティブレポート レポーター
経営学部 経営学科
日暮 日菜