【2017年度】第1回報告「日本人は日本を知らない」

持続可能な農業経営を考え、実験する環境を作り上げる

佐川 史織 (経営学部 マーケティング学科)
【派遣先】 ①カナダ ②オーストラリア
【派遣期間】 ①2017年4月3日~10月31日 ②2017年11月1日~12月31日
【活動テーマ】 持続可能な農業経営を考え、実験する環境を作り上げる
【活動概要】 カナダのケロウナにある語学学校に通い、現地で通用する英語を学び、ケロウナのワイナリーにて、複合型農家ならではの生産者による経営の工夫を探す。オーストラリアでWWOOF(※)を活用し、WWOOFでの農業体験の実態把握とともに、農家ならではの経営の工夫を探す。
(※)World Wide Opportunities on Organic Farms「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字

第1回報告「日本人は日本を知らない」

今年の4月頭にカナダ ブリティッシュコロンビア州のケロウナに来て3ヶ月が過ぎました。6月の終わり頃まで現地の語学学校に通い、英語に慣れること、異文化交流を目的に活動してきました。今回は語学学校での体験談についてお話したいと思います。
私がカナダに渡航する前に「留学をするのであれば、日本について話せるようにしておくと、現地の方たちとの交流がより深まる」と、アドバイスをくれた方がいました。その言葉が私の印象に残っており、実際に現地の方達と交流する中で、そのアドバイスの意味を実感することとなりました。
「日本について話せるようにしておくと」なぜ良いか?それは「日本人は日本のことを海外の人たちに上手く説明できない」ということです。語学学校には、様々な国の人が通っています。学校の中では、自国と他国との共通点や相違点について、話し合うことが少なくありません。話し合いのトピックは、お祭りや民族のこと、性別に対する考え方、など様々です。他の国の人たちが自国の話しをひととおり終えると、私に順番が回ってきます。
「ところで、日本はどうなの?」

突然聞かれて、私は回答に窮してしまい、最初のうちは「よく分からない。」と答えあぐねてしまうこともありました。私の他にも日本人学生がいましたが、私と同じような状況でした。これではせっかくの異文化交流もままなりません。
私はこの状況を改善するために、日本のことを考えたり調べものをしたりして、話し合いの中で「日本ではこのようになっています」と、積極的に発信するよう努力しました。
少しずつですが、状況も改善され、今では「日本ってこんな面を持っているんだよ」と、堂々と自分の言葉で話せるようになりました。今回の経験により、もっと他の国の人たちとの交流を楽しめるように、日本に対する関心を深めていきたいと思いました。