プレスリリース
全国の大学生1,000名を対象とした意識調査研究レポート
「全国の大学生が描く2030年のウェルビーイングな社会」
Z世代にとって 働きがい・暮らしがい・子育て・教育とは
Z世代にとって 働きがい・暮らしがい・子育て・教育とは
本レポートでは、Z世代が10年後の社会をどのようにイメージしているかを「暮らしがい / 働きがい / 子育て・教育」という3つの視点から整理しました。また、SDGs意識調査も実施。レポート作成にあたり、東京・大阪・九州の3都市圏に居住する大学生1,073名へのWEB調査及び、補完調査として東京エリア居住の大学生91名に追加調査を行いました。
多くの日本企業でも、SDGs、ESGなどの新しい経営コンセプトを取り入れ、2030年をゴールとする未来戦略「VISION2030」を描き歩み始めています。
本レポートでは、Z世代を2030年代の社会の価値観を形成する中心層と捉えて、彼女、彼らの価値観と行動を捉えることで、10年後の社会の姿を描いていきます。
※TalkWalkerによる記事投稿数調査(調査元:株式会社ベクトル 若者マーケLab)
Q.暮らしたい場所は? N=1,073 ※複数回答
|
全体 |
|
1位 |
オフィス・職場に近い場所に住みたい |
54.1% |
2位 |
公共交通が便利な場所に住みたい |
53.9% |
3位 |
都心に住みたい |
26.5% |
4位 |
郊外に住みたい |
21.9% |
過半数が職場に近く通勤が便利な場所に住むことを重視し、都心や郊外へのこだわりは低い。
Q.将来の働きかたについて N=1,073(東京=465、大阪=459、九州=149)※複数回答
|
全体 |
東京 |
大阪 |
九州 |
|
1位 |
ずっと同じ会社に勤務する |
45.1% |
45.4% |
43.1% |
50.3% |
2位 |
ミスマッチを感じたら離職する |
40.4% |
40.2% |
41.8% |
36.2% |
3位 |
正社員にこだわり働く |
25.2% |
24.7% |
24.0% |
23.5% |
全体の約4割で終身雇用への意識が示された一方、「ミスマッチを感じたら離職する」の回答も同様に高数値。また「正社員にこだわり働く」は全体の1/4となり、自分に合った働き方、職場を探求したい思いが強いことが窺える。
Q.働く環境の重要度 ~会社について~ N=1,073 ※複数回答
|
全体 |
|
1位 |
将来の安定性 |
50.2% |
2位 |
将来の成長性 |
38.0% |
3位 |
企業理念や企業姿勢に共感できること |
29.5% |
4位 |
社会に貢献していること |
28.0% |
5位 |
SDGsに取り組んでいること |
20.2% |
6位 |
社会的地位が高いこと |
19.4% |
7位 |
会社の規模が大きいこと |
17.8% |
将来の安定性・成長性が上位。また社会的地位・会社の規模など、周囲からの評価で会社を選ぶよりも、企業理念・社会貢献など、その会社がどのような考えを持ち事業に取り組んでいるのかの姿勢(スタンス)を重視している。
Q.働く環境の重要度 ~勤務形態と働き方~ N=1,073(東京=465、大阪=459、九州=149)※複数回答
|
全体 |
東京 |
大阪 |
九州 |
|
1位 |
休憩がとりやすい |
52.7% |
50.1% |
53.6% |
57.7% |
2位 |
ワークライフバランスが確保できること |
50.0% |
49.5% |
49.2% |
54.4% |
3位 |
定時に帰宅できること |
45.5% |
43.2% |
45.1% |
53.7% |
エリアによる順位差はみられないが、九州エリアでは他のエリアに比べ各項目ともに高いスコアとなった。
ジョブ型 52.7% |
いずれでも良い・分からない 28% |
メンバーシップ型 19.3% |
・年功序列、定期昇給の考え方が古い(大阪/男性)
・実力を評価してもらえるから(東京/女性)
メンバーシップ型を支持する声
・安定している、終身雇用が良い(女性/東京)
・それぞれに合った仕事を割り当てられることで、自分でも気付かなかった才能を発見できそう(九州/男性)
Q.将来子供を持ちたいですか?
全体 N=1,073
はい 72.4% |
いいえ 27.6% |
<性別>
女性 N=611
はい 69.9% |
いいえ 30.1% |
男性 N=482
はい 75.8% |
いいえ 24.2% |
<エリア別>
東京 N=465
はい 69.7% |
いいえ 30.3% |
大阪 N=459
はい 72.1% |
いいえ 27.9% |
九州 N=149
はい 81.9% |
いいえ 18.1% |
約7割が、将来子供を持ちたいと回答。属性別にみると、家庭を持つことへの憧れは男性の方が高く、女性は出産や出産後の就業など将来の生活に関して、より現実的に捉えている傾向があると考えられる。
エリア別では、九州エリアが81.9%と東京(69.7%)、大阪エリア(72.1%)の平均を10%程度上回っている。首都圏・近畿などの大都市圏で子供を持ちたい意識が低く、地方で高い状況は現在の国内出生率(政府統計)と繋がっている。
|
全体 |
|
1位 |
子供の意思を尊重して育てる |
97.7% |
2位 |
しっかりとした躾をする |
88.3% |
3位 |
仕事よりも子供と過ごす時間を優先する |
87.4% |
4位 |
なるべく屋外で遊ばせる |
84.4% |
5位 |
YouTubeのようなSNSの無料動画を見る時間を管理する |
74.5% |
6位 |
学童保育・児童クラブに通わせる |
70.8% |
7位 |
学習塾に通わせる |
59.7% |
8位 |
近隣の住民と一緒に子育てしたい |
59.7% |
9位 |
欲しいものはなるべく買ってあげる |
57.9% |
10位 |
ビデオ(ネット)ゲームは自由にやらせる |
55.5% |
Q.Z世代が関心を持っている社会課題は? N=1,073 ※複数回答
|
全体 |
|
1位 |
少子高齢化社会(国内) |
46.5% |
2位 |
いじめ |
37.8% |
3位 |
働き方改革 |
36.5% |
4位 |
ジェンダー不平等(男女格差) |
30.8% |
「カーボンニュートラル」のような地球規模のテーマは関心が低く、より自身に関わりの深い、人の尊厳に関わる問題、社会の中での生きづらさに関することへの関心が高い。
<SDGsに関する行動心理>
Q.常識だと思い行動していること N=1,073 ※複数回答
|
全体 |
|
1位 |
LGBTQなど性やジェンダーに配慮する |
72.9% |
2位 |
節水、節電を心掛ける |
69.3% |
3位 |
ゴミや廃棄物が出ないように工夫する |
68.2% |
4位 |
リユース、リサイクルできるようなものを確認し、ごみの分別を行う |
66.3% |
Q.ポジティブな気持ちで行動していること N=1,073 ※複数回答
|
なんとなく嬉しくなる |
周りの人のためになると感じる |
SNSなどでより多くの人に呼びかけたい |
服を捨てずに買取店やフリマサイトに出す |
33.3% |
12.6% |
5.6% |
必要最低限のもので生活する |
27.8% |
6.9% |
6.5% |
開発途上国の生産者をサポートするフェアトレード製品を選ぶ |
13.4% |
13.4% |
13.4% |
LBGTQなど性やジェンダーに配慮する |
9.8% |
13.5% |
10.4% |
「なんとなく嬉しくなる」と答えた人が多かった項目は「服は捨てずに買取店やフリマサイトに出す」や「必要最低限のもので生活する」など、一見SDGsに関係あると思いにくい項目が上位。SDGsのためという意識よりも、自身の生活趣向に沿った行動であると窺える。
調査方法:WEB調査
調査地区:東京エリア(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県)
大阪エリア(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)
九州エリア(福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)
調査対象者:該当都道府県居住の大学生 合計1,073人(大学1年生-4年生・年齢18-23歳)
調査期間:2021年6月4日(金)~ 6月5日(土)
調査実証機関:株式会社ビデオリサーチ
補完調査
調査方法:WEB調査SurveyMonkeyを利用
調査地区:東京エリア
調査対象者:関東在住の大学生 合計91人(大学2年生-4年生・年齢19-23歳)
調査期間:2021年7月6日(火)~7月10日(土)
調査実証機関:産業能率大学経営学部 小々馬敦研究室
ヒアリング調査
大学生を対象とするインタビュー調査を随時実施