SANNO SPORTS MANAGEMENT 2015年 Vol.8

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2015年 Vol.8 FEATURE「スポーツを通じた社会貢献」


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FEATURE「スポーツを通じた社会貢献」時代があったのですが、やはりずうっと後ろの方でボールが動いていても全然おもしろくない。1-0で勝っていると時間稼ぎをするサッカーをすることもプロの戦術としてはあるのですが、そういうことではなくて、ミスが多くなったとしても、よりゴールに向うプレーを増やすとか、もっとスポーツマンシップに則って全体的なプレーの質を高めていくということが必要だと思います。——「なるほど、そういった質を求める姿勢と、曺貴裁(チョウキジェ)監督の姿勢が一致したからベルマーレは曺監督なんですね。」変わらないサッカースタイル予算が限られた中で、どうJ1の中で戦っていくかと考えた中で、今のようなサッカースタイルができあがりました。その中で曺監督が適任でした。さらに曺監督がうちのやりたい理念に色づけしてくれているという形でしょうか。万が一曺監督が代わったとしても、我々のサッカースタイル・理念というのは変わらないと思います。——「ありがとうございます。続いてビーコルセアーズ様、お願いします。」近さを売りにバスケットボールの特性でもあるのですが、観客との近さが1つの「売り」となっているところがあります。観客、ファン、地域、子どもたちとの「近さ」、そして他のスポーツやエンターテイメントとのコラボレーションのしやすさという「近さ」もあります。バスケは野球やサッカーに比べたらまだまだマイナースポーツですが、その中でどうやってファンを獲得していくかと考えると、我々が近い存在であって、その「近く」でプロの選手が戦っている姿を見せたいと考えています。——「今年の秋から、プロ統一リーグ(Bリーグ)になるわけですが、チームとして重視している点はありますか。ディフェンス重視への原点回帰横浜は「守って勝つ」というディフェンスを重視した守りのチームカラーですのでこれを大事にしていきたい。得点を取るというのは波がありますが、ディフェンスというのはそんなに波がない。派手さはないが、アグレッシブに守って勝つという姿勢は今後も大切にしていきたいと考えています。——「これからのプロバスケットボールの発展に必要なことは?」代表チームの強化と協会との連携の重要性沢山あるのですが、競技面においてはまずバスケ全体の底上げが重要です。その意味でバスケットボールの日本代表を世界水準にすることが必要です。そのためにはバスケットボール協会との連携が重要になります。適切な指導を行うことができる指導者の養成、U-22強化指定選手制度の導入など、そうした部分で協会と連携しながら対応する。それと併せて、競技者層を拡大していくというのが強化に繋がっていくと思います。ホームコートの大切さあとはハード面での問題もあります。野球やサッカーは専用のグラウンドがありますが、バスケットボールの専用体育館は殆どありません。専用ではないので、やりづらさもありますが、行政からホームアリーナや練習会場を優先的に利用させていただいているので、そう言う意味ではまだ恵まれてます。一定の体育館を確保できないチームも多くあるので、そういったハード面での改革も必要だと思います。横浜ビー・コルセアーズ球団代表植田哲也氏株式会社大手広告通信社の一員として、日本バスケットボールリーグ(bjリーグ)のマーケティングパートナーとしてリーグ運営に携わる。業務提携を機に球団代表となり現在に至る。メディアによる認知度の向上加えて、最も不足しているのが、メディアの露出です。県内におけるチームの認知率はまだ10%に満たないレベルです。認知率を向上していくにあたっては、メディアのバックアップが非常に重要な役割になってくると思います。スポンサーシップ・アクティベーションあとは、我々クラブがスポンサー各社に、"単なる資金面での支援"ではなく、その企業の課題というか協賛する目的に対して、解決手段を見出すプランを具体的に提示し、実行していくことが大切だと思います。球団を運営する上で、スポンサードは大きな利益の一つです。協賛企業のスポンサー権利を最大化すること(スポンサーシップ・アクティベーション)を意識して行うことが重要だと思います。——「となると、新しい統一リーグは追い風でしょうか?」モバイルとの連動今までにないチャンスだと捉えています。ソフトバンクさんがBリーグのトップパートナーとなったこともあり、テレビやその他のメディア媒体での露出は増えてくると思います。モバイルで試合観戦してもらい、それが楽しくて試合会場にも足を運んでくれる、そうした連動が図れていくのではないかと考えています。——「ありがとうございました。続きまして、横浜DeNAベイスターズ様、よろしくお願い致します。」魅力は“成長”という楽しみはい、ベイスターズはですね・・・今はまだ、弱いんです!——「・・・えぇっ。」でも、これが魅力につながると思っています。ただ“弱い”と言いましたけど、今現在の成績が伴ってないだけで確実にチームは強くなり、階段を上がってきています。これは成長を一緒に楽しめるチームだということです。間違いなく強くなる、我々はそう思っているので、ここから一緒に成長を楽しんでいただけるというのがひとつの魅力ですね。4


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