SANNO SPORTS MANAGEMENT 2014年 Vol.7

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2014年 Vol.7 FEATURE「歩みの先へ」


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低学年向けや高学年向けなどの学年別プログラムドリブルやシュートなどの技術に特化した技術別プログラム個人でも参加できるプログラム年間を通じて参加するプログラム(週1回や月1回開催で通年参加)試合経験を積むために行う、試合形式のプログラム親子や家族で参加できる親子・家族プログラム05101520図3.サッカークリニックにて希望するプログラム(複数回答)25(人)参加のきっかけは「広報いせはら」2014年度のサッカークリニックに初心者として参加した子ども38名のうち20名は、伊勢原市在住であった(図4)。その20名の参加のきっかけを参加者アンケートにて質問したところ、80%(16名)が「広報いせはらの記事を見て」を挙げていた(図5)。これまでも、毎回のスポーツ教室への参加者募集記事を「広報いせはら」に掲載していたが、アンケート調査結果から募集記事を見て参加する人が少なく、期待した効果を得られないでいた。しかし、2014年度の参加者募集記事に明確に「初心者」を謳ったことで子ども達の参加に繋がったことを考えると、「広報いせはら」の記事が読まれていないのではなく、読者層のニーズを上手く掘り起こすことができていなかった結果であることが考えられた。参加者アンケートにて、サッカークリニック(教室)への初参加者に対しこれまでに参加しなかった理由を質問すると、「初心者だけを対象としたクリニック(教室)がなかったから」という回答が最も多かったことからも、前述の考えが妥当であることが裏付けされる。厚木市10.5%伊勢原市52.6%図4.参加者の居住地域以外の神奈川県内市町村7.9%寒川町2.6%藤沢市10.5%平塚市5.3%茅ヶ崎市5.3%小田原市5.3%広報いせはら知人からの紹介チラシやフリーペーパーその他湘南ベルマーレ関係者からの紹介新プログラム導入の課題2014年度の初心者サッカークリニックにて行った参加者アンケートの自由記述において、「初心者対象のクリニックと思って参加したが、中には初心者には見えない子どももいて子ども達が戸惑っていた面も見られたので、年齢別ではなく経験別にクラス編成をして欲しい」という意見が複数あった。この点については主催者側の参加人数を多くしたいという意向が関係しているが、今後は初心者を中心としたクリニック運営ができるよう、クラス編成に対する配慮が必要である。最終回アンケートの結果として、「サッカーを楽しむことに満足できた」と回答したのが全体の87%に達していたのに対し(図6)、「サッカーの技術を身につけることに満足できた」と回答したのが60%に留まったのは、こうした課題を反映している可能性が考えられる(図7)。無回答6.7%どちらとも言えない6.7%無回答6.7%やや不満13.3%どちらとも言えない20.0%とても満足40%満足46.7%図6.サッカークリニックの満足度(サッカーを楽しむ)とても満足26.7%満足33.3%図7.サッカークリニックの満足度(技術を身につける)初心者サッカークリニックは月1回開催であったので、子ども達が家庭でも復習をして次回に参加してもらいたい意図から、指導を行ったコーチからポイントを簡単にまとめたおさらい資料(A4版1枚)を毎回配布した。この資料の活用度を最終回アンケートにて質問したところ、「役に立った」が全体の43%であったのに対し、「あまり役に立たなかった」、「分からない」が37%となり検討の余地が残された。活用できなかった理由としては、「子どもだけでは読めない漢字が使われていた」や「図が分かり難い」などの意見があった。この点に関してはより参加者視点での検討が必要であると考えられる。また、マンパワーや制作時間、さらには情報管理上の課題はあるものの、動画での資料提供についても検討する価値があるのではないかと考えられた。参考資料0246810121416図5.サッカークリニックの情報源(複数回答)18(人)1.伊勢原市スポーツ環境調査報告書産業能率大学スポーツマネジメント研究所2012年10月(http://smrc.mi.sanno.ac.jp/smrc/magazine/isehara2012/top.html)2.平成25年度神奈川県児童生徒体力・運動能力調査報告書神奈川県教育委員会平成26年5月14


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