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日の丸を背負った戦い――お2人とも早くから日本代表を経験されていますが、日の丸を背負っている実感とか、これが世界だなと感じた“瞬間”はありましたか。菊池:確かにユニフォームに日の丸が入っていると、A代表と同じユニフォームなので責任感みたいなものは強く感じますし、そのユニフォームを着たときは嬉しかったですよ。でも、まだヨーロッパの本気の「世界」というものは味わっていません。アジアでは技術的には通用するとは思いますが、世界というのはもっと上だと思います。遠藤:日の丸を背負っているというプレッシャーはありますが、それよりも代表に選ばれることが喜びで、(今では)プレッシャーをうまく緊張感にかえることができていると思います。菊池選手も言ったように、技術レベルではそれほどの差は感じませんでしたが、試合に対する執着心みたいなものが違うのかなと感じたことがあります。日々の練習の中で――では、世界で通用する選手になるために、どこをレベルアップしていきたいと思っていますか。そのために日々の練習の中で、心がけていることはありますか。菊池:求められているのは、僕の場合、ゴール前の仕事です。でもそれが難しいですね。とにかく今あるたくさんの課題をあせらず1つ1つ練習でクリアしていくことを心掛けています。遠藤:僕も足りないところはたくさんありますが、一番レベルアップしたいのは予測力というか状況判断をする能力をもっと高めていきたいと思っています。そのためには、練習をきちんとやって、少しでも多く試合に多く出るしかないかなと思います。菊池:よく言われているのですが、早く起きて、練習して、早く寝て、というのをきちんと繰り返すこと。結局、重要なのは日常のサイクルを崩さないで生活することが大事だと思って練習しています。今後の目標――最後に、今後の目標について教えてください(5年後の自分を思い浮かべてと告げると、3分間の熟考後、次のように答えてくれました)。菊池:いずれは海外でやってみたいという気持ちもありますが、何より今の自分に足りないものがありすぎるので、日々の練習の中でそれを克服し、とにかくチームに貢献していきたいです。まず試合に出て、1年でJ1に復帰することが一番の目標ですね。そして5年後はJ1で実績を残している選手になっていたいと思います。遠藤:僕もいずれは海外へ出たいという気持ちもありますが、5年後だったら、オリンピックに出ていたいなと思います。でもそのためには、日々の練習が大事。菊池選手と同じように、試合でチームに貢献していくことが、それにつながっていくと思います。――最後の最後に、今年の俺たちのこれを見てくれ!を一言。菊池:相手チームが嫌がる怖いプレーを心掛けて、前に出ますので、そこを見て下さい。遠藤:自分の武器は、ビルドアップ(守備から攻撃へ移行する時に行なう攻撃の組み立てのこと)なので、そこを見て下さい。――練習でお疲れのところをありがとうございました。今後の活躍を期待しています。菊池×遠藤:どうもありがとうございました(×2)インタビュー後記とにかく2人とも、明るくて爽やかな印象を受けました。内からあふれてくるエネルギーのようなものが感じられます。意外だったのは、将来の目標を聞いた時、2人とも悩んだ末に、いつかは海外でプレーしたいという言葉もありましたが、何よりも日々の練習や経験を積むこと、チームに貢献することを第一に挙げていたところでした。早くから日本代表を経験した分、彼等にとって、日の丸を背負うことや世界と勝負することは決して夢や目標ではなく現実です。そのステージを想定しながら、自分の目の前、足元を見ていることにたくましさを感じました。菊池大介選手(写真左)きくち・だいすけ91年4月12日、横浜市出身。06U-17、07U-16日本代表、07・'08にJ2歳年少得点を記録。'09U-18、10U-19日本代表。07より湘南ベルマーレトップチーム登録。好きな食べ物は、モスバーガーの海鮮かきあげバーガー。好きな選手は、トマシュ・ロシツキー(アーセナル)。遠藤航選手(写真右)えんどう・わたる93年2月9日、横浜市出身。‘09U-16日本代表、‘10U-17日本代表、U-19日本代表、'10より湘南ベルマーレトップチーム登録。ポジションはディフェンダー。好きな食べ物は、試合前に必ず食べるバナナ。好きなサッカー選手は、ジョン・テリー(チェルシー)。日々の練習が世界につながる今回取材させていただいた湘南ベルマーレの菊池大介選手、遠藤航選手はU-16から日本代表に選ばれ、以降、何度も日の丸を背負った戦いを経験してきた若者です。その2人に率直に「世界」について語ってもらいました。湘南ベルマーレ菊池大介選手、遠藤航選手インタビューインタビュー・文:木村剛026
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