SANNO SPORTS MANAGEMENT 2009年 Vol.2

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2009年 Vol.2 FEATURE「産業能率大学 collaboration with 湘南ベルマーレ」


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産業能率大学と湘南ベルマーレとの共同科目開発実学重視の精神産業能率大学の特徴としては、学士課程の2学部(情報マネジメント学部、経営学部)がいずれもマネジメントを専攻するという、「マネジメント専門の大学」である点が挙げられる。そして更なる特徴は、企業のコンサルテーションや社員研修等を担当する総合研究所を有し、「学生教育と社会人教育とをほぼ半々のウエイトで展開」している点にある。通信教育課程には社会人が多く在籍し、社会人大学院では、自身が勤務先で抱える現実の問題を持ち込み、その問題解決を図る取り組みが成されている。このように産業能率大学は「産業界に最も近いところに位置する大学」を自負している。これらのルーツは、日本初のコンサルタントであった創立者・上野陽一の思想にまで遡る。創立者が説いていた「知識は、実際に何らかの役に立ってこそ価値がある」を重要視し、実践的な教育活動をいかに展開するかを最大の課題として今日に至っているのが産業能率大学である。コラボレーションによる実践的な教育の実現1979年、経営情報学部(現情報マネジメント学部)設立当初から、『企業実習』としてインターンシップを導入した産業能率大学では、様々な企業や団体と連携し、実社会に学生自身が身を置き、現場での活動を通じた実践・学習の機会を、複数の授業科目で展開している。「知識は役立ってこそ価値がある」。この創設者の考えは、今日の大学カリキュラムの基礎として根付いているのである。2004年、湘南ベルマーレと提携関係を結んでからは、マネジメントのフィールドをスポーツにも広げ、スポーツマネジメントを広く学修する授業科目を開発。2004年度から開講している『スポーツビジネス実践講座』では、現場の第一線で活躍されている専門家を招き、スポーツを取り巻く産業界の最先端事例や仕事のノウハウを学ぶ科目として、今年で7年目を迎える。そして、2005年には湘南ベルマーレ公式戦における来場者調査を行い、現状分析や提案を行なう『スポーツビジネス演習』、湘南ベルマーレでの企業実習を体験する『スポーツビジネスインターンシップ』等は、情報マネジメント学部スポーツマネジメントコースの科目として発展を遂げている。そして、2007年1年には横浜ベイスターズとも業務提携を結ぶことを発表。2007年度に開講した『スポーツ企画プロジェクト』では、ファームチーム湘南シーレックス公式戦の観戦イベントを企画・立案、試合当日に学生が運営する科目を開発。プロ野球という新たな実践の場を得ることとなった。2010年度、スポーツマネジメントコースに関連する科目数は合計8科目。スポーツというテーマをマネジメントの視点から理解する実学の場で、今年も多くの学生が奮闘する機会となることだろう。文・SANNOSPORTSMANAGEMENT編集部6FEATURE「産業能率大学collaborationwith湘南ベルマーレ」


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