Annual Report Vol.1


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番お客様からの問い合わせが多かったです。セザンジュに対して聞かれたり、支援の声も多く、私たちがやっていることが、どんどん浸透していっているなと感じました。ご案内した後のお客様の笑顔がとても印象的でした。」といった、セザンジュのご案内後、お客様が満足して下さった様子を記述したものがある一方、「お客様への具体的な案内が出来ない時があって、少しわかりにくそうでした。」、「案内を担当させて頂いたお客様は不安そうでした。そのような不安を取り除くことも、セザンジュの仕事ではないかと思いました。しかし、本日それはできず、不安な状態のままお客様を送りだしてしまいました。反省です。」、「エディーバウアーの案内をするときに、巡回で確認したばかりだったのでご案内できると思い、一人で対応してしまい、曲がる道を一本間違えてしまった。完全に理解していないことはお客様に正確に伝えるために先輩にきちんと確認すべきだった。」といった、不十分な案内をしてしまったため、お客様の反応が良くなかった様子を記述したものもある。その場合、セザンジュが自己反省をし、次の業務につなげようとしている様子が伺われる。「自転車」と「注意」というワードを持つ文章は、222件中7件あり、「自転車の方に降りてもらうように注意するのは難しかったけど、注意すると降りてくれる方が多かったです。」という記述がある一方、「自転車の注意をしたお客様に『車が入ってきているじゃん』と怒られてしまった。」、「歩行者天国のところを自転車が通っていて注意をしたがそのまま通りすぎて行ってしまった。」というお客様の否定的な反応を記述した文章も見受けられる。また、「もっと自転車を注意しろと言われた」や、「こんな活動をしていて自由が丘すごいわねと声をかけていただいた。『自転車を注意して』という声を頂いた。」といった、セザンジュへの要望を書いた記述もあった。(3)業務日誌:活動して良かった点この項目は、個人的な感想が多く、低学年のセザンジュは、「緊張が良い意味でほぐれてきたこと。自然な笑顔で落ち着いて業務をすることができるようになってきた。」であるとか、「今まで、近い場所も白地図で説明していたが、口頭でさくっと説明できるようになった。」といった、初歩的なご案内やおもてなしが出来たことに関する記述が多く見られた。高学年になってくると、「1年生の様子を見つつご案内ができた。」、「1年生に、業務のほぼ全ての分野を教えることができた(車の誘導、自転車、案内)。」、「1年生と一緒に活動して、自分が上級生である自覚をさらに持つことができた。」といった指導者としての立場からの感想が増える。また、「ファッションが苦手で(特にメンズ)、今回はファッションを中心に巡回できたので勉強になりました。」、「『おすすめのお店、どこかありますか?』というアバウトな質問から、『どういったものが食べたいですか?』などお客様の要望を引き出せたのが良かったです。」といった、より専門的な知識が求められる質問に対して答えられたことを良かったと振り返っているコメントが増えるのも特徴的である。「自由が丘の方とコミュニケーションが取れた。」、「ありがとうと言ってもらえた。」、「ご案内した後に、お客様に会ったときにお礼を言って頂けて嬉しかったこと。」など、地域の方や来街者の方とコミュニケーションを取る楽しさを書いているコメントも多く、セザンジュ活動の原点が見える。(4)業務日誌:課題・改善提案・要望ワードランキングでは、「お店」、「案内」、「知識」がベスト3である。お店の知識不足を課題として挙げている記述や、6位の「無線」の使用に戸惑いがある記載がある。また、前述のお客様の反応の項にも出ていた「自転車」が4位である。セザンジュの業務時間中は歩行者天国になるストリートも多く、そこに進入してくる自転車が業務の妨げになったり、来街者が安心して自由が丘散策を楽しめなかったりする理由のひとつになっていることがわかる。10位の「笑顔」は、疲れてきたり、暑すぎたりすると笑顔が出なくなるといった自己反省兼セザンジュ全体の課題として捉えられている。ネガティブワードランキングでは、「邪魔」、「あいまい」、「不安」などが挙がっている。件数はそれぞれ6件、4件、3件と少ないが、セザンジュが業務に対して抱えている問題が浮かび上がっている。セザンジュが活動している日曜日・祝日の12時から15時は、自由が丘に遊びに来る来街者が多い時間帯であり、その結果、ご案内している最中に通行の邪魔になってしまうという現象が起きていることが、図17からわかる。順位トピック1お店2案内3知識4自転車5巡回6地図6無線8自由が丘9声10笑顔10先輩件数7464332927262624232121図14:課題・改善提案・要望ワードランキング図15:課題・改善提案・要望(ベスト4)ワード関連図順位トピック37邪魔56あいまい76不安106不安(否定)184不良184おしゃべり184ミス184苦手184危険件数643211111図16:課題・改善提案・要望ワードランキング〔ネガティブワードから〕記載内容123456通行人の邪魔になってしまうことが多かった。暑いといつの間にか笑顔が消えてしまったり、挨拶の声のボリュームが小さくなってしまうので気を付けたい。お店を教えてもらう際、ついついお客様の邪魔になってしまう時があった。一班の人数が多かったため、巡回などで移動する際に少しお客様の邪魔になってしまったかと思いました。立ち止まるとき、店の入り口は避けられたけど、メニューの前に立ってしまって邪魔だった。入口だけでなく、周りを見る必要がある。また、今日は初めて無線をもっとこともあり、自分がお客様の通行の邪魔になっていたりするので気を付けたいと思った。ご案内で聞かれる内容は様々なので、分からないことがだらけだったので、今日聞いていて分からなかったことは、ちゃんと調べておこうと思った。案内するときやっぱりまだ結構不安があるから慌ててしまうし、焦ってしまっていると思う。お客様にそれも伝わってしまうから、落ち着いた対応を心かけるようにしたい。そのためにはもっと巡回をする際の地図の読み方を強くしたい。今どこにいるのかをすぐわかるようにもっと地図を使っていきたい。あとは1人が案内していて手が空いている時の立つ位置に気を付けたい。やっぱりちょっと邪魔になっている時が多かったと思う。図17:「邪魔」が出現する文章の抜粋2014年度試験的分析のまとめ業務対応表の基礎データからは、自由が丘の街を理解するための情報が多く抽出できた。2015年度の本格的なデータベース化とデータ分析により、街の改善提案ができるような結果も期待できることがわかった。業務日誌の基礎データは、アプローチ方法を変えることにより様々な角度からセザンジュの活動を振り返り、より良い活動につなげるための情報が得られることがわかった。より正確で信頼性のある分析をするべく、2015年度はデータベースの量を増やしていく予定である。07


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