SANNO SPORTS MANAGEMENT 2012年 Vol.5

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2012年 Vol.5 FEATURE「Next Stage」


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FEATURE「NextStage」最優秀賞優秀賞特別賞SportPolicyforJapan2012受賞テーマ一覧立教大学松尾ゼミB「2030年夏季東北ユースオリンピック招致に向けた提言」立教大学松尾ゼミA「子どもスポーツ復興計画〜女子に着目して〜」早稲田大学間野ゼミ「子育て世代の公共スポーツ施設の利用促進に向けて」産業能率大学小野田ゼミB「スポンサー情報から探るJリーグの構造的問題とその打開策-象徴としての湘南ベルマーレ-」日本大学水上ゼミ「首都圏スリードーナツ構想が生み出すスポーツライフ夢プロジェクト-道路の「開放化」と山手線の「地下化」に望みを託して-」特に産業能率大学がスポンサードする湘南ベルマーレは、かつてはスター選手を集めJリーグブームを代表する人気チームの一つでしたが、Jリーグブームが下火になった1998年、親会社の撤退受賞した学生たちからのコメントによって存亡の危機を経験したクラブです。しかし地元の熱い支援特別賞を授与される際に審査員の方から、受賞理由は「プに支えられ市民球団として生まれ変わり今日に至っています。このロスポーツの資金源」という着眼点のユニークさと、「デーようにベルマーレは、Jリーグの歴史と明暗をともにしてきていまタの使い方」の面白さの2つだという講評をいただきましす。だからこそベルマーレに対する提言は、単に一クラブに対するた。SANNOは長期にわたって湘南ベルマーレをスポン提言にとどまらず、Jリーグ、ひいては日本スポーツ全体に繋がるサードするだけなく、ベルマーレの方々が大学に来て講義に違いないという思いを、サブタイトルの「象徴としての湘南ベルをしてくださったり、学生にインターンを経験させてくれマーレ」に込めたそうです。たりと、両者のコラボレーションが活発です。その経験と研究の詳細は本冊子のp.13~p.14に掲載していますが、J1・小野田ゼミで学んだデータ分析の両方を今回の政策提言にJ2の全40クラブを支援する主要193スポンサーをリストアップ活かすことができたのだと思います。し、Jリーグサポーター1000人に、そのすべてについて3択の認大会では多くの学生たちと交流しましたが、他大学では知調査を行うというものでした。さらに調査結果のデータを分析しSANNOのようなプロスポーツチームとの実践的なコラボ2つの大きな発見をしました。その一つは、J2スポンサーは平均経験はなかなかできないそうで、自分たちが恵まれた環境的にJ1スポンサーの2分の1の知名度しかないという「2分の1のにいることに改めて気づくことができました。スポーツを法則」です。そしてもう一つは、独自に開発した「スポンサーマッ楽しむだけでなく、知らず知らずのうちに、ビジネスの視チ度」という指標に基づくと、スポンサーはクラブにとって最も望点からスポーツを観察できるようになれたのは、マネジメンましい「A.ベストマッチスポンサー」と、全国的にはあまり知らト教育に力を入れる産業能率大学で学んだおかげだと感謝れていないが地域には根付いている「B.ローカルスポンサー」、そしています。してクラブと紐づかずに企業名が先行する「C.大企業スポンサー」の3つのタイプに分類できるというものでした。以上の発見をもとに、まず湘南ベルマーレに対して、安定的な資金源確保にはJ1昇格が必須ではあるものの、その前提となる戦力強化費の工面は短期的には難しいため「下部組織での選手育成がカギ」であること、また一朝一夕でベストマッチスポンサーの確立は難しく、大企業スポンサーではかつての二の舞になるため、「ローカルスポンサーの確保」に力を入れ、ともに地域に愛されるクラブ・企業として成長し「将来的にベストマッチスポンサーを目指す」ことが重要であるとの提言をまとめました。そしてこれらを日本のスポーツ全般に共通するものと捉え、必要とされる政策として、下部組織を典型とした「未来のスポーツ界を担う若年層への補助」と、地域密着型の中小企業がスポーツチームを支援しやすくなるような「スポンサー企業の税金控除」を提案しました。小野田ゼミBのメンバー6名発表に向け、夏合宿でプレゼンの練習を重ねる小野田ゼミBグループ10


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