SANNO SPORTS MANAGEMENT 2010年 Vol.3

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2010年 Vol.3 FEATURE「湘南から世界へ」


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産業能率大学collaborationwith湘南ベルマーレスポーツ教室2007年から、小・中学生を対象に「産業能率大学collaborationwith湘南ベルマーレスポーツ教室」を実施しています。開催される教室は、サッカー、フットサル、バレーボール、ソフトボール、ビーチバレーとなっています。湘南ベルマーレに所属するスポーツ教室の指導者は、トップアスリートのコーチですし、中には世界を舞台に活躍した経験も持ち合わせている指導者もいますので、子ども達が所属するチームでの指導とは違った角度からのアドバイスを受けることができ、好評を得ています。SANNOビーチバレーフェスタ2009年から、平塚地域の小学生バレーボールチームを対象に、ビーチバレーの普及を目的とした「ビーチバレーフェスタ」を行っています。スポーツの普及には2つの方向性が考えられ、1つは国際レベルで活躍できるような選手の育成と、もう1つはレクリエーションとしての実施者も含めた競技人口の増加を図ることです。本学に敷設されたビーチバレーコートは、海沿いにあるわけではなく、むしろ山の中腹に位置していますが、国内の現役ビーチバレー選手は、その多くがインドアのバレーボール選手から転向していることを考えると、小学生の時期からビーチバレーに触れておくことは非常に価値あることと捉えられます。また、トップ選手によるエキシビジョンマッチや海外ツアーで活躍する選手の情報発信などを行うことで、ビーチバレーの持つ魅力を直接子ども達に伝えることが期待できます。スポーツマネジメント研究所が行っているこれらのスポーツ普及活動は、参加プログラムの開発だけに留まることなく、スポーツ実施環境の構築や整備を検討することも今後の課題となります。そして、スポーツによって育まれた地球社会で活躍できる人材を、この地「湘南」から、一人でも多く輩出することを目指したスポーツの普及にも貢献していくことができると思います。例えば、国際オリンピック委員会(IOC)ロゲ会長の提案で始められた、「YouthOlympicGames(YOG)」ですが、2010年に行われたシンガポール大会では選手の文化・教育プログラムへの参加を義務化しています。また、東京都は、競技力向上と並んで、国を超えた相互理解を深め生涯を通した人格形成、健全育成を果たすことを目的としたジュニアスポーツアジア交流大会を2009年から開催しています。ジュニアの国際大会は、興行面からは採算性が上がらず、あまり注目されないのが現状ですが、その反面、スポーツを通じてグローバル社会で通用する人間性を高めることの重要性を若者が理解する場面として期待されています。しかし日本では、前述のYOGはテレビ放送されず(世界では166の国と地域で放送)、しかも他の大会を理由に参加辞退のケースがあったことは残念なことです。スポーツを通して世界を感じられる場面として、2010年8月に文部科学省より発表された「スポーツ立国戦略」では以下の2点にまとめられています。1.スポーツによる国際交流は、言語や生活習慣の違いを超え、同一のルールの下で互いに競い合うことなどにより、世界の人々との相互理解を促進し、国際的な友好と親善に資する。2.国際競技大会などにおける日本人選手の活躍は、我々に日本人としての誇りと喜び、夢と感動を与え、国民の意識を高揚させ、社会全体の活力となると共に、国際社会において我が国の存在感を高める。湘南から世界へ子ども達がスポーツに取り組める環境づくりを推進する観点から、スポーツマネジメント研究所では、本学の特色である湘南ベルマーレとの提携を生かして子ども達へスポーツを普及させる取り組みを行っています。http://smrc.mi.sanno.ac.jp/scwsblog/http://smrc.mi.sanno.ac.jp/sbvf/8FEATURE「湘南から世界へ」


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