Annual Report Vol.1


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産業能率大学生を対象としたメディア・コンテンツ利用調査2015―スマートフォンが手放せない学生たち―産業能率大学情報マネジメント学部教授北川博美図1:学部別・男女別・学生別回答数学生のスマートフォン所有率は、全体平均で98.5%になった。まさにほぼ全員がスマートフォンユーザーであると言える。本調査で携帯電話もスマートフォンも所有していないと回答した学生は3名だけで、スマートフォンでなく携帯電話のみを使っていると思われる学生は3,300人を超える回答者の中で50名に満たなかった。NTTdocomo、au、Softbankの主要3社の契約割合の変化を見ると、ずっと減少傾向を示していたNTTdocomoの利用者割合がやや増加に転じた(図2)。NTTdocomoも2013年9月からiPhoneの発売をスタートしたことや、新しい料金プランの影響があると考えられる。電気通信事業者協会(TCA)が発表している2015年3月末時点の携帯電話契約数においても、前3か月の契約純増数で3社のトップとなっている1)。TCAによる2015年3月末の事業者別契約割合についても参考までにグラフに含めておく。図2では主要3社の割合だけ示しているが、最近利用者が急増しているSIMフリーの格安スマートフォンなどを含む「その他」の回答者が、2014年の0.6%から1.3%に増え(2)携帯電話とスマートフォンの利用状況ーdocomoユーザーがやや回復、iPhone人気の加速ー図2:携帯電話・スマートフォン契約会社の推移(グラフ最下行がTCAによる2015年3月末時点の事業者別契約数割合)はじめにコンテンツビジネス研究所の前身であるデジタルコンテンツラボ時代から実施している、本学学生を対象としたメディア・コンテンツ利用調査は今回で4回目の実施となる。本稿では、これまでの調査結果との比較も交えながら2015年の調査結果を報告する。調査概要対方象:産業能率大学学生法:Webアンケートによる(一部マークシートによる調査用紙)期間:2015年4月3日~6月15日項目:(1年生の一部の設問のみ入学前の3月24日に実施)①携帯電話・スマートフォン利用状況②SNS利用状況③メディア利用状況④コンテンツの利用環境、および関心のあるコンテンツ有効回答:3,342(2015年5月1日時点の学生在籍数の94.2%)本調査は、本学情報センターが毎年実施している「学生の情報利用環境調査」の一部として、学内ネットワーク利用講習時にWebアンケートによって行った。この利用講習は、2、3年生については4月初旬の2015年度新学期ガイダンスの時期に一斉に行われた。4年生は4月~5月の間に個別で随時回答する。また1年生は、携帯電話・スマートフォン利用に関する調査のみ、入学直前の3月24日に行われたプレースメントテスト時にマークシートの調査用紙で一斉に実施し、それ以外の設問は5月25日~6月15日の間にWebアンケートで実施した。本学は、経営学部(自由が丘キャンパス:東京都世田谷区)と、情報マネジメント学部(湘南キャンパス:神奈川県伊勢原市)の2学部からなる。2015年5月1日現在の在籍数は経営学部2,031名、情報マネジメント学部1,517名、合計3,548名である。学生の男女比率は、経営学部の男子学生、女子学生の比率がほぼ4:6で女子学生が多いのに対し、情報マネジメント学部は7:3で男子学生が多い。図1に、本調査の回答数について所属学部・学年・男女による割合を示しておく。調査結果(1)回答者の属性12


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