SANNO SPORTS MANAGEMENT 2012年 Vol.5

SANNO SPORTS MANAGEMENT 2012年 Vol.5 FEATURE「Next Stage」


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FEATURE「NextStage」がベルマーレと地域との重要な縁の1つになっていると思眞壁:ベルマーレは、けっしてビッグクラブではありません。ちょっいます。ただ、この縁を充分に生かす事ができているかとと調子が悪くなると、J1だといろいろと動き出しますが、いうと、まだ満足できていない部分が多々あります。ここそれは小さなクラブではできません。以前セルジオ越後さんをまず強化していきたいですね。が言われていたのですが、育成は最低10年かかる。すぐに具体的には、2015年に、この1600人を2000人に、成果が出ないからといって、コツコツと育成することをやめ最終的には5000人にしていこうというのがベルマーレのてはだめだと。あと10年とすると、今の子供たちが次代をNextStageを創り出す種になると思います。担う若手になります。今の試合を戦いながら、その10年先宮内:このスクーリングを通じて、子供たちに何を学んでもらいたいとお考えですか。を見ることがチームの役目だと思っています。宮内:今現在の激しい競争を戦いながら、10年先を考えて戦うという点は、企業のマネジメントと同じですね。その中でベル眞壁:サッカーの技術を向上させることはもちろんですが、最も意マーレが勝ち残っていく為の武器となる、ベルマーレの強み識しているのは、礼儀とか挨拶の部分です。ベルマーレに参はどういったところにあるとお考えですか。加したらサッカーはうまくなったが、挨拶もろくにできないというのでは困ります。こうした礼儀は、1日2日で身につ眞壁:ベルマーレは、おかげさまでフジタ工業時代からすでに45くものではありません。小さいうちに身につけてもらいたい年やってきましたから、ベルマーレには人との「縁」という部分を、このスクールを通じて学んでもらえればと考えてい財産がたくさんあります。そういった人とのつながり、人とます。次の世代に期待することの縁が次第に広がってネットワークが形成されていきます。これは他のJ1チームと比べても遜色ないものです。これを在庫にしないで、強化に結びつけていく。「地域との縁」、「OBとの縁」、「産業能率大学との縁」、こうしたさまざまな宮内:こうした育成活動を進めていく中で、実際に眞壁社長が現場「縁」を広げていくことがベルマーレの強みになっていくとをごらんになって、今の若者に対してどのような印象をもた思います。もちろん、小さなクラブですから一度に全てのこれましたか。また、次の世代の若者にどのようなことを期待とは出来ません。しかし、最短距離ではないかもしれないが、されていますか。こうした「縁」を遠心力として、強くなっていく。これがベルマーレを強くしてくれると思います。眞壁:どうも内にこもりがちな印象があるので、とにかく国際性をもってほしいですね。国内だけでなく、海外も見据えている宮内:今シーズンのご活躍と、ますますの発展を期待しています。若者は少ないんじゃないでしょうか。その意味で、日本の子どうもありがとうございました。供の中で一番海外に行きたがっているのはサッカーをやっている子だと思います。眞壁:ご期待に沿えるように、頑張ります。ありがとうございました。宮内:不況の影響もありますが、昨今日本からの留学生が減っているという状況です。国際性をもつことは、日本の社会、企業にとっても非常に重要な課題です。そのために何が必要だとお考えですか。眞壁:まずは当たり前のことですが、語学力を磨くこと。ワンクッションおかずに、海外と直接話ができるというのは重要です。サッカーでも代理人を通すと、伝言ゲームになってしまい、低いレベルの交渉しかできません。日本の中だけでやっているのではなく、チャンスがあれば挑戦できる準備をしておく、そういった姿勢を持っていることが重要です。中田選手も香川選手もそうでした。「縁」を活かして強くなる宮内:最後に、ベルマーレの今後の目標と展望をお聞かせ下さい。(2013年3月11日産業能率大学湘南キャンパスにて)4


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