アニュアルレポート

地域創生・産学連携研究所は、経営学を主体とした地域創生に資する活動を展開します。 持続可能な社会を形成するうえで、地域社会の発展は不可欠です。そのアプローチには経営学、ICT活用、マーケティング戦略は特に重要な分野といえます。 当研究所では、キャンパスのある自由が丘や湘南をモデルに地域創生の成功モデルを構築し、日本社会での地域創生に貢献します。


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まくいかない、友達とのグループワークやPBLで関係性がうまくいかない。また、授業や地域の活動に絡む中で、特に普通で全く迷惑もかけない学生は、本当は心の中でモヤモヤがあったりするんですよね。そこを見つけてサポートしてあげることでいい方に傾くかもしれないと、メンバーでよく話していますね。●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●岩井両角先生、アクティブラーニングもだいぶ世間で浸透してきましたが、さらなる展開、最先端のアクティブラーニングといいますか、高次のアクティブラーニングはどういう方向になっていくんでしょうか。両角そうですね、ちょっと難しいですね。それを引っ張っていくのが貴学なのかなといつも期待して見ているところです。世の中、アクティブラーニングをやれやれって言って広まっても、「これはどうなの!?」と疑問に思うアクティブラーニングもいっぱいあって。何でもやればいいもんじゃないよと。ちょっと行きすぎていないかと、個人的には思うことが多いですね。教育目標ときちんと合っていれば、やればいいのですが、目標、評価、方法が一体化していなければ何の意味もないと思います。高度なアクティブラーニングは難しいのですが、やっぱり貴学がされようとしていることなのかなと思います。アクティブラーニングを通じて何を得てほしいのか、方法はあくまで方法なので、狙い、目標があって選んでおり、その視点から評価をするということが大切だと思います。それから、インターンシップをもう先方にお任せするのではなく、大学も一緒にやっていくような可能性も貴学のようなつながりを持っているところだと、できるのではないかと思います。いい形でプログラム化していけば、貴学の学生もそうですし、他大学の学生だって、一緒に交わってやったら面白いんじゃないかと思ったりします。岩井確かに仰るとおりで、インターンシップは『派遣して終わり』って感じになりがちで。一緒に企業と何かできるといいですね。企業側でのアクティブラーニングはいかがなんですか。社会人教育部門の皆さん、どう捉えてらっしゃるのでしょうか。片山そうですね、やはりアクティブラーニングは社会人教育の中でも大事な要素として入ってきております。どうしても教育をやることが目的になってしまったり、企業が望む社員を育成していこうとするメッセージが強かったりしたこともかつてはあったと思いますが、時代が変わり、「あなた自身はどうしていきたいか」というキャリア志向を考えいくことがここ数年の傾向です。アクティブラーニングのように何度かトライ&エラーをして自分なりの考えを持っていく、課題形成の在り方が変わっていく、というのが社会人教育の中で抱えていることかと。小林そうですね、企業によってアクティブラーニングとか、個々の課題形成とか(課題は)複数あります。教育熱心な企業は、半年、一年かけワークショップ的に一カ月に一回、現場に落とし込み課題を持ち寄るコンサルティング的な取り組みに投資しようとしますね。今、要望が多いのは、短時間でのケーススタディーでなく、自分たちの現場の問題を課題形成させてほしい、解決させてほしいと、私どもにとってかなりハードルの高いことです。短時間だと一つのきっかけにしかできない社会人教育なので、(アクティブラーニングは)しっかり拾い上げ方向づけしてあげるということが可能かなと思います。両角アクティブラーニングもきっかけのようなものなので、インプットもしてほしいところではあります。社会人の短時間のきっかけづくりでも、後で自分でインプットすればいいんでしょうけど、単に満足して終わってはもったいないですね。大学院であればインプットを求めていて、アクティブラーニングで持ち寄った議論だけで終わりってことは許さないんですね(笑)。インプットもちゃんとした上で、今までの経験と結びつけて、さらにそこでアウトプットして議論する。ハードルは高いですが、効果は高くなると実感しています。全く違う大学ですけど、東京工業大学では教養教育に力を入れ、かなり面白いことをやっていて、その成果をいつも先導された元学長が「学生たちが関係ない本をたくさん読むようになっている、これまで生協で人文社会の本は全く売れなかったけど、教養教育の授業を導入して売れるようになった、多くの学生が読むようになった」と仰っ24


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