コミュニケーションを
通じて食に関する
社会課題を解決する

産業能率大学卒業生(2008年卒)
オイシックス・ラ・大地株式会社 総合マーケティング本部
ソーシャルコミュニケーション部 部長 兼 広報室 室長

大熊 拓夢

  • インターンで、自分に合う会社が見つかった!
  • 産能大では、社会に出て実際に使える知識やスキルが学べる!
  • いろんな世界に気軽に飛び込んでみよう!

インターンで、自分に合う会社が見つかった!

大学のインターン制度を利用して今の会社と出会い、
そのまま就職してから早くも11年目に。

大学ではどんなことを学びましたか?

私は経営学部 経営学科を2008年に卒業しました。銀行出身の岩井先生のゼミに参加して主にイノベーションの経営研究をしていました。岩井ゼミでは、実際に様々な業界で働いている卒業生をゲストに招いて話を聞いたり、グループ研究をしたりしていました。
学生時代にインターン制度を使って、オイシックス株式会社(当時)で短期インターンシップを経験しました。働いてみると楽しくて自分に合っていると思い、会社にも長期インターンに誘っていただき、2年半ほどインターンを続けて卒業後もそのまま就職して今に至ります。

現在のお仕事の内容を教えてください。また5年後10年後の未来を考えたときに、これからオイシックス・ラ・大地でやってみたいことはありますか?

オイシックス・ラ・大地は、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」を通じて、安心安全な農産物や、ミールキットなどの食品宅配事業を、サブスクリプションモデルで行なっています。
私は、現在は統合マーケティング本部というところで、ソーシャルコミュニケーション部と広報室両方の仕事をしています。ソーシャルコミュニケーション部では「事業を通じて食に関する社会課題を解決する」という会社の理念に基づいて、社会に貢献する活動を進めています。広報室ではオイシックス・ラ・大地の認知度やブランド力をアップするための、マーケティング活動をしています。

今までやってきた自分の仕事を考えてみると、基本的には「コミュニケーションを通じて社会と会社をよくしていきたい」というのが、自分のやりたいことになりますね。5年後、10年後にはオリンピックや大阪万博を終えて、日本にもっと海外からの注目が集まり、世界中の価値観も今まで以上に入ってくるので、個人個人が社会や世界とのつながりを今よりもっと意識するようになっていくでしょう。環境や食のことを世界全体のこととして捉えるようになるなど意識の変化が起こり、価値観や考えが変わってくると思いますので、そのような社会の変化に会社もきちんと対応していかないといけません。

実際に行なっている社会貢献活動はどんなものがありますか?

事業そのものが、よい食を作る全国の生産者とご家庭の食卓を繋ぎ、食に関する社会課題を解決することを目指しています。事業以外でも、夏至の日に電気を消してキャンドルの灯りだけで過ごす時間を持てるようなアクションを促すイベントである「100万人のキャンドルナイト」、先進国のヘルシーメニューの売り上げの一部が寄付金となり途上国の子供たちの給食を支援する「Table for Two」、車椅子で行うラグビー「ウェルチェアラグビー」などのパラスポーツの選手への食の提供を通じた支援などをしています。

産能大では、社会に出て実際に使える知識やスキルが学べる!

ビジネス経験の豊富な教授陣が多いので、授業で習うことが実際にビジネスの世界でもそのまま使える可能性大。

産能大で学んだことは、今の仕事でどのように生きていますか?

インターンのときも、働き始めてからも、大学で学んだ知識やスキルを、実際の仕事で使うことが何度もありました。産能大の魅力としては、インターンの機会が豊富なこと、ビジネス経験の豊富な教授陣から学べること、市場の分析方法など実際に仕事で使うことを授業で学べることなどがあります。

実際マーケティングの仕事を始めたときに、大学の授業で学んだ3C分析やSWOT分析などはすぐ使いましたし、今でも使います。社会に出てから使うか使わないか、わからないようなことではなく、実際に必要なことを学んでいるという実感を持ちやすいので、勉強していても楽しかったですね。また教室内外でいろんな教授と話をすることで、多様な知識や考え方を知ることができたり、いろんな業界で働いていた異なるバックグラウンドを持つ教授が多いので、雑談をしているだけでいろんな知識を得たり刺激を受けることができました。

2025年には、どんなオイシックス・ラ・大地のサービスや商品が人気だと思いますか?

オイシックス・ラ・大地では、野菜をはじめとする食材や安心安全な加工食品のほかに、「Kit Oisix」というミールキット商品も販売しています。社会での女性の活躍が広がる中で、家事の手を抜きたくないけれど、忙しいという方も増えてきました。お惣菜やレトルト食品を買ったり、外食したりという選択肢に加えて、誇れる家食であり、なおかつ時短の助けとして、このミールキットを使ってほしいと思っています。キットを使うことで、簡単に美味しく作れたり、お料理のレパートリーも増えたりという、時短以外のメリットも感じてもらいたいですし、料理人口が今より増えてほしいですね。

Kit Oisixは、約10万人の方々に定期的にご利用いただいてます。2013年の発売から、3,500万食超を売り上げていて、現在では会社の成長を牽引する商品になっています。2025年頃には、ミールキットがさらに人気のサービスとなって、料理や食の世界を変える存在になることを目指しています

また、今後は食とヘルスケアがより融合していくと思います。高齢化により健康に対する意識が高まり、健康にいいことをすると掛け金が安くなる保険が登場したように、いろんな業界で変化が起きるでしょう。オイシックス・ラ・大地もその変化にきちんと対応していきたいですね。近い将来には、食とバイオと医療を組み合わせる流れが活発化したり、農業とテクノロジーの組み合わせで新たな技術が生まれていくかもしれません。既にオイシックス・ラ・大地でも、Food Tech Fundという戦略投資部門で投資を行ない、これまで個人の経験則や勘で行われてきた農業の匠の技を、科学的に分析して再現するサービスの支援をすることなどに取り組んでいます。

いろんな世界に気軽に飛び込んでみよう!

大学以外の接点やコミュニティを持って、いろんな人と知り合い、様々な体験をしておくことが大事。

新しい視点で、新しいビジネスを作り出すには何が必要だと思いますか?

まず、当たり前を疑うということ。そうすることで新しいものを作り出すチャンスが生まれると思います。例えば、UberやAirbnbなどは、これまでのタクシーや宿泊施設の概念では考えられなかったサービスですよね。

もうひとつは、体験を掛け算すること。複数の体験を掛け合わせることで新しいアウトプットが出てくることがあります。例えば、これは企画の事例ですが昨年オイシックス・ラ・大地では産休育休から戻ってくる人の「復職式」を行ないました。これは今までありそうでなかったアイデアで、働きやすい会社を象徴するイベントとして社内外での評判も大変良かったんです。これをやろうと思ったきっかけは、復職するママ社員に気持ち新たに仕事に戻ってもらおうと思ったことと、会社の風土に根付いているほぼ100%の復職率を見える化したいと思ったことです。日頃からこのような課題意識を感じたことに加えて、卒業式や入学式がメディアでよく取り上げられる感動的で季節感のある行事であると気づいたことで、その2つを掛け合わせて復職式が生まれました。このように他人の経験も含めて様々なところで見聞きしていたものが、何かのきっかけで新しいアイデアにつながることはありますね。

これから産業能率大学を受験する高校生および在校生に向けて、何かアドバイスはありますか?

高校生に向けては、産業能率大学はある意味尖っているというか、方向性がはっきりしているので、向き不向きはあると思います。 『マーケティング』と聞くとワクワクする人、「普段食べているハンバーガの原価がどうなっているか」ということに興味が湧く人には楽しい大学だと思います。産能大の授業では今まさに社会で起こっていること、流行っていることを題材にするので、取り組む課題に親近感がわくし興味を持ちやすいと思います。例えば今なら、TikTokのビジネスモデルを研究するような感じです。教えてくれるのも、実際に様々な業界で働き、すごい経験をしてきた先生たちばかりなので、実際に社会で役に立つ知識や考え方を学べます。

在校生への大学時代の過ごし方へのアドバイスとしては、何かしら興味を持てるものを見つけて自分から動いてください、ということです。自分から動いた方が楽しいですし、待っているだけでは何もいいことはないですよと伝えたいですね。自分のやりたいことに時間を使ってみて、合わないと思えばやめればいいし、楽しいことは自然と残って力になっていきます。そのためにもいろんな世界に気楽に飛び込んでみることをお勧めします。考えているだけでは何も変わりません。インターンやボランティアなど、なんでもいいので大学以外の接点やコミュニティを持つこと、多様な人と知り合っていろんな体験をすることが重要です。学生時代の時間のあるうちに海外に行く経験を積んでおくのもいいと思いますね。異なる価値観を知ることで選択肢が増えていきます。それから大学の先生と仲良くして、先生の持っているネットワークを自分のやりたいことに生かせると、もっと楽しくなると思いますよ。そして最後に、就職活動の際にはぜひオイシックス・ラ・大地も候補に入れてください(笑)。

※所属・役職は2019年2月取材時のものです。

CONTENT

サイトTOPへ