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第4回 「こどものちから」

リレーエッセイ 第4回

「こどものちから」 情報マネジメント学部教授 北川 博美

ゼミ活動のひとつとして、主に小学生を対象にしたパソコン体験を時々開催しています。ここではSqueakというフリーソフトを使って、毎回2時間くらいをめどにひとつずつ作品を作ってもらっています。Squeakは、マウス等で描いた絵に対して「進む」とか「回す」とか「音を出す」という命令を付加できます。複数の絵を描いて、それぞれに複数の命令を組み合わせていくと、凝った作品の制作も可能です。 体験教室では、「動く絵本を作ろう」「道路に沿って自動で走る車を作ろう」などのテーマで作品を作ってもらっていましたが、最近は、「ゲームを作ろう」というテーマで開催することが多くなっています。 ゲームといっても、例えば「上から落ちてくる雨つぶをバケツで受けるゲーム」とか「左右に動く流れ星にぶつからないようにスペースシャトルを動かすゲーム」とか、単純なものです。ゲームに登場する「バケツ」や「スペースシャトル」も自分で絵を描くので、市販のゲームにあるようなリアルな画面でもないし、複雑な動きもしないのですが…。

[写真]作品制作中の様子

さて、8月に「神奈川県子ども科学探検隊」が大学を訪問しました。これは神奈川県青少年科学体験活動推進協議会が主催しているプロジェクトで、20名程度の小学5年生~中学生が1グループになって、県内の科学館・研究施設・工場・大学・動物園などで「科学の不思議・ものづくりの感動」を体験するものです。産業能率大学は、昨年度から訪問先に加わっています。昨年に引き続き、探検隊の子どもたちに「Squeakでゲームを作ろう体験教室」を開催しました。
今年の参加者は、中学生が2名、あとは大半が小学5年生と6年生。つきそいの保護者や参加者の弟妹(小学校低学年、幼稚園)にも参加してもらいました。

[写真]作品制作中の様子

初めに「今日はゲームを作ってもらいます」というと、こちらを見ている子どもたちの目がちょっと「集中!」って感じになります。そこで(実はけっこうドキドキなのですが)、「例えばこんなのです」と言ってサンプルのゲームを見せます。今年は、先ほど例で挙げた「左右に動く流れ星にぶつからないようにスペースシャトルを動かすゲーム」を見せました。ドキドキなのは、ゲームに対して目の肥えた子どもたちにとっては、「なーんだ、こんなちゃちなゲームかあ」って思われないかな、という心配をしてしまうからです(小心者なので)。
でも、動かして見せたとたん、多くの子どもがとてもうれしそうな顔になるのです。見せた方もほんとにうれしい瞬間です。

[写真]作品画面

教材としてゲームがいいかな、と思うのは、ゲームプログラムの持つ機能を子どもがすんなりと理解できる点です。例えば、動く星をよけながらスペースシャトルを動かして、『ぶつかったらどうしようか?』と問いかければ、「得点がマイナス!」、『どうしたらもっとゲームっぽくなる?』と問いかければ「タイマーがほしい!」「リセットボタンがほしい!」という答えが即座に返ってきます。『タイマーって?』「1秒ずつ減ってくやつ」「0になったらとまる」『何をとめるの?』「スペースシャトルと星」『やってみよう』・・・「タイマーもとめなきゃマイナスになっちゃう!」

[写真]作品画面

できあがった作品はそれぞれの個性が出て楽しいものとなりました。また、お昼をはさんで約4時間のゲーム作りでも集中が途切れなかったのも驚きでした。
最後に参加者と保護者の方のコメントを。
「点数を減らし、スピードを速くしてやってみたい。」
「おにいさんおねえさんありがとうございました。教えてくれてうれしかったです。」
「お兄さん、お姉さん感覚が親しみを増して、とてもよかったと思います。娘はインストラクターのお姉さんがダイスキになったようでした。」
サポータの学生さん、よかったね。

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