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(学)産業能率大学 総合研究所(東京都世田谷区)では、従業員数300名以上の企業を対象に、リーマンショック後の経済危機下における日本企業の人材開発に関する実態調査を行いました。
日本企業の人材育成に対する姿勢を表すひとつの材料として、調査結果のうち、「OJTの状況」に関する部分に焦点をあてて、まとめました。
結果概要
総括
計画的OJTは新卒採用を戦力化していくための手段として依然重視されているが、育成担当者の時間の確保の難しさや能力不足、仕組みの未整備などが課題となっている。育成担当者の業務量を軽減し、時間的な余裕を作り出すとともに、役割や心構えに留まらない「育成のための方法論やスキル」を教えることによって、担当者の育成能力を高める必要がある。
計画的OJTの実施状況
新卒採用者を対象にした計画的OJTの実施状況では、新卒採用者に計画的OJTを「実施している」とした企業は86.9%に達し、実施期間では6か月を超える企業が6割近くを占めています。
一方、中途採用者を対象にした計画的OJTは、「実施していない」企業が57.1%と半数を上回りました。また、実施期間は「6か月以下」が7割を超えており、このうち「1か月以下」が3割を超えています。中途採用者は一般に即戦力として採用されるため、新卒に比べて、計画的OJTがあまり行なわれておらず、行なっている場合でも新卒採用者と比べるとかなり期間が短いことがわかります(下図)。

計画的OJTの機能状況
計画的OJTの機能状況について尋ねた結果、肯定的な回答(「機能している」「どちらかといえば機能している」)が6割強を占めたものの、「機能している」と答えた企業は12.6%に留まっています。「機能している」企業以外は、程度の違いはあっても何らかの課題を抱えている企業が多いと思われます。
機能していない理由では、「教える側に時間的な余裕がないから」が最も多く、「仕組みが整備されていないから」や、「教える側の能力が不足しているから」が上位を占めています(下図)。

OJT担当者への支援状況
OJT担当者に教育を実施している企業は43.7%と半数未満にとどまっています。
教育以外では、「現場におけるOJTの状況を定期的にヒアリングしている」(34.5%)が最も多く、以下「OJTノートなど、OJTの記録に目を通し、必要に応じて現場にフィードバックしている」(28.5%)が続いています。育成対象者の声やOJT担当者の悩み、成功体験等を吸い上げている企業は少数に留まり、「特に支援していない」企業も3割に達しています。一定の関わりは持っているものの、現場に対する深い働きかけはあまり行なわれていないようです(下図)。

調査報告書の全文をPDFファイルで提供しています。






