調査報告書

平昌冬季五輪の選手と競技に関する調査

 産業能率大学スポーツマネジメント研究所(所長:中川直樹 情報マネジメント学部教授)は、2月9日に開幕する平昌冬季五輪に関し、日本代表全選手の知名度やメダル予想、視聴したい競技などを尋ねる調査を実施しました。調査の設計・分析は、同研究所の小野田哲弥研究員(情報マネジメント学部准教授)が担当しました。

 調査は1月31日から2月2日までの3日間、インターネット調査会社を通じて実施し、全国の20代から60代の男女1万人から回答を得ました。サンプルは、最新の人口推計に基づき割付を行っています。(総務省統計局2017年4月14日公表「人口推計(2016年10月1日現在)」)

結果概要

 調査の結果、知名度と注目度の1位はフィギュアスケートの羽生結弦選手となりました。前回ソチ冬季五輪の金メダリストでもあり約9割が認知しています。今大会は昨年(2017年)痛めた右足首のけがからの復帰戦でもあり、注目理由として「けがを克服して金メダルをとって欲しい」(愛媛県60代女性)などの声も多数見られました。さらに、男子フィギュア66年ぶりの連覇の期待もかかるなど大きな注目が集まっています。

 日本代表全124選手の中で、最も多くの人が「金メダル」を獲得すると予想したのは、スピードスケートの小平奈緒選手でした。500メートルでは公式戦24連勝中で、今シーズンは1000メートルで世界新記録を打ち立てるなど圧倒的な力を見せており、認知者の過半数が金メダル獲得を予想しています。

 また、過去の五輪(北京・バンクーバー冬季・ロンドン・ソチ冬季・リオ)で事前・事後調査を重ねてきた当研究所では、そのノウハウを活かして独自指標の「ブレイク予兆指数」を開発しました。この指標は、認知者内での金メダル予想率が、知名度に比べて大きい選手であるほど、ポイントが高くなるように設計されています。今回の平昌五輪でブレイクしそうな選手1位には、スノーボードの鬼塚雅選手が選ばれました。鬼塚選手の全体の認知度は6.1%でしたが、認知者の約半数(45.4%)が金メダルの獲得を予想しています。

 調査を担当した小野田研究員は「調査は全国1万人を対象としているため、“目利き”のスポーツ観戦者に絞って算出した『ブレイク予兆指数』にも一定の信頼性がある。また、分析対象として124選手を網羅しているため、五輪前後の比較によって、メダルの色とは違った尺度で全選手の『感動度』を測定することも可能だ。独自に開発したこれらの指標が、アスリート評価の新たな軸になれば」と話しています。本学スポーツマネジメント研究所では、平昌冬季五輪閉幕後にも、今回の調査対象者に対して「満足度」や「ブレイク度」などを追跡で調査・分析し、発表する予定です。

▼知名度

順位 選手名(競技) ※敬称略 %
1位 羽生 結弦(フィギュアスケート) 87.4
2位 葛西 紀明(スキージャンプ) 84.6
3位 高梨 沙羅(スキージャンプ) 79.9
4位 宇野 昌磨(フィギュアスケート) 77.6
5位 宮原 知子(フィギュアスケート) 67.2

*日本代表全選手(124人/1月30日時点)を選択肢として、「知っている」選手を全て回答してもらいました。全回答者数(1万人)を母数に、「知っている」と答えた人の比率。

▼金メダル予想

順位 選手名(競技) ※敬称略 %
1位 小平 奈緒(スピードスケート) 51.4
2位 羽生 結弦(フィギュアスケート) 49.6
3位 渡部 暁斗(ノルディック複合) 33.7
4位 高梨 沙羅(スキージャンプ) 31.4
5位 高木 美帆(スピードスケート) 28.9

*各選手の認知者を母数に、競技の結果として「金メダル」と予想された比率。(データの信頼性を確保するため、認知率5%以上の選手が対象。)

▼注目度

順位 選手名(競技) ※敬称略 %
1位 羽生 結弦(フィギュアスケート) 73.7
2位 高梨 沙羅(スキージャンプ) 69.2
3位 小平 奈緒(スピードスケート) 61.8
4位 宇野 昌磨(フィギュアスケート) 54.8
5位 葛西 紀明(スキージャンプ) 54.5

*「知っている」選手について、特に注目している選手を10人まで選択してもらいました。各選手の認知者を母数に「特に注目している」と回答された比率。

▼ブレイク予兆指数

順位 選手名(競技) ※敬称略 指数
1位 鬼塚 雅(スノーボード) 39.3
2位 戸塚 優斗(スノーボード) 28.6
3位 渡部 暁斗(ノルディック複合) 25.7
4位 吉田 夕梨花(カーリング) 25.5
5位 竹内 智香(スノーボード) 24.6

*「認知者内の金メダル予想率」から「認知率」を引いた値。(データの信頼性を確保するため、認知率5%以上の選手が対象。)

▼視聴したい競技(種目)

順位 競技(種目)名 pt
1位 フィギュアスケート 97.8
2位 スキージャンプ 87.0
3位 スピードスケート 72.3
4位 スノーボード 59.1
5位 ノルディック複合 56.6

*平昌冬季五輪で実施される各競技の視聴意向を4択で尋ね、その構成比(%)に以下の係数を掛けて加算した合計値。①「絶対に視聴したい」=2pt、②「できれば視聴したい」=1pt、③「視聴したくなるかもしれない」=0.5pt、④「視聴したいとは思わない」=0pt。

▼意識調査

日本は前回ソチ冬季五輪のメダル数8個を超えると思うか意識調査グラフ

調査報告書の全文をPDFファイルで提供しています。

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