消費税法研究

履修年次:1・2単位:2

担当教員

産業能率大学大学院 兼任教員
宮地 昌之

授業の目的と概要

【目的】
 我々日本人は、一番馴染みの深い税はと訊くと、おそらく多くの人が消費税と答える。何か買い物をすれば必ず消費税がかかるため、多くの国民に非常に馴染みのある税金となっているからである。大企業と中小零細企業や高所得者と低所得者との間には資金力において差があるため、所得税も法人税も日本の現行税制では一律同じように課税はしていないが、消費税は大企業・中小零細企業や所得の多寡に関係なく同じ扱いになっている。消費税は消費のみによって決まる税金だからである。
 このような特殊なタイプの消費税の仕組みや役割を理解し、現行消費税制度が抱える問題点も把握しながら、消費税額を的確に計算・申告・納税することは必要なことである。特に、少子高齢化が進んでいる日本の人口構造の変化に対応し、今後は消費税が所得税や法人税に代わって国の税収の柱になっていくことが充分に考えられる。  本科目は税理士を目指す学生に対し、基本的な仕組みのみならず、消費税の経理処理や納付税額の計算方法、確定申告書の作成手順を把握し、実務に役立つことを目的とする。

【概要】
・消費税は、物品の譲渡やサービスの提供等の消費一般に広く負担を求めるという観点から、平成元年に導入されたが、今や国家財政上の重要な柱の一つとして、国民生活の中に着実に定着してきたことを理解する。
・税の仕組みとしては、基本的には課税標準額に対する消費税額から課税仕入れ等に係る消費税額を控除することにより納付税額を計算する仕組みとなっており、制度としては簡素なものとなっていることを理解する。
・日々の経理処理や申告に当たっては、個々の取引を課税取引、非課税取引、免税取引及び不課税取引に区分する必要があるほか、仕入税額控除制度・簡易課税制度などの所得税や法人税とは異なる制度も多くあることを理解する。
・消費税法は、課税事業者選択制度や簡易課税制度など事業者が自らの事業内容等を検討したうえで選択判断を行わなければならない規定もあり、法令の解釈やその取扱いを十分理解する必要があることを理解する。

ディプロマ・ポリシー (修了時の到達目標)

■:この科目で特に重視する観点

■①マネジメントに関する専門知識や理論、問題分析の手法を修得し、経営機能における的確な意思決定ができる

□②関係する人との連携・協力関係を築き、リーダーシップや高いコミュニケーション能力を発揮することができる

□③マネジメントのプロフェッショナルとして高度な専門性と責任感、倫理観をもち、自ら問題を発見して課題を設定し、現実的で実効性のある解決策を導き出すことを通じて、組織や社会の発展に貢献することができる

上記ディプロマ・ポリシーに基づく当科目の到達目標

  • 消費税法の用語を理解して、消費税の申告・納付について説明することができる。
  • 消費税法の基本概念と消費税の計算体系を理解し、具体的な消費税の計算ができる。
授業項目 概要
オリエンテーション a.ガイダンス
・講義の概要(授業の狙い、授業の進め方、スケジュール、成績評価の確認)
・プレゼンテーションの準備と方法
b.授業のキック・オフ)
・個人の学習テーマの設定(個人プレゼンテーションの説明)
消費税法各論 消費税の基本的な仕組み
1.課税対象、2.納税義務者、3.免税事業者、4.非課税取引
5.免税取引、6.課税標準、7.税率、8.納付税額の計算、9.納税地10.申告・納付
消費税法各論 課税対象  1.国内取引 2.輸入取引
非課税
免税取引(輸出免税等)  1.免税制度の趣旨等  2.輸出免税
納税義務者
1.消費税の納税義務者
2.小規模事業者の納税義務の免除(免税事業者)
納税地
課税期間 1.原則的な課税期間 2.課税期間の短縮
消費税法各論 仕入税額控除等
1.仕入税額控除
2.仕入れについて、返品、値引き、割戻し等があった場合の調整
3.売上げについて、返品、値引き、割戻し等があった場合の調整
4.貸倒れが発生した場合の調整
5.免税事業者が課税事業者になる場合等の調整
6.簡易課税制度による納付税額
消費税法総合演習 消費税法総合演習問題を解く
消費税法総合演習 消費税法総合演習問題を解く
消費税法総合演習 消費税法総合演習問題のプレゼンテーションと解説
消費税法総合演習 消費税法総合演習問題のプレゼンテーションと解説
消費税法総合演習 消費税法総合演習問題のプレゼンテーションと解説