マーケティング・ケーススタディ

履修年次:1・2単位:2

担当教員

髙橋 聡

産業能率大学 教授
髙橋 聡

授業の目的と概要

 マーケティングは世の中のニーズと企業活動/企業ビジョンとを結びつける活動であり、その目的は人々の「くらしづくり」に貢献することとも言われます。そのためには、お客様に強引に買わせようとするのではなく、自然に売れる仕組みを目指すことが求められます。つまり、顧客志向を基本思想として、買っていただける環境づくりを行なうことがマーケティングの基本となります。しかし現実には、マーケティングの基本を実践し続けることのできる企業はそれほど多くありません。

 この授業では「顧客にとって価値ある企業をつくる」というマーケティング理念のもと、そのための発想や知識について様々な視点やフレームワークをもとに検討します。したがって、毎回の授業は具体的なケースを題材にマーケティング的な視点と思考を身につけるトレーニングの場とします。
 授業の運営は、ケースメソッド(ディスカッション中心)を軸に、必要に応じてインタラクティブな講義も導入し、レポートを組み合わせて受講者の理解を確実なものにします。また、使用するケースは、主に産業能率大学、一橋大学、慶應義塾大学 等が作成したケースを使用し、適宜補足資料なども加えていきます。

ディプロマ・ポリシー (修了時の到達目標)

■:この科目で特に重視する観点

■①マネジメントに関する専門知識や理論、問題分析の手法を修得し、経営機能における的確な意思決定ができる

□②関係する人との連携・協力関係を築き、リーダーシップや高いコミュニケーション能力を発揮することができる

■③マネジメントのプロフェッショナルとして高度な専門性と責任感、倫理観をもち、自ら問題を発見して課題を設定し、現実的で実効性のある解決策を導き出すことを通じて、組織や社会の発展に貢献することができる

上記ディプロマ・ポリシーに基づく当科目の到達目標

  • 事例研究を通じてマーケティングに関する基礎理論や分析手法の理解を深めることで、企業のマーケティング戦略・施策について自分なりの見解や評価を適切な内容で提示できる。
  • 事例研究を通じて深めたマーケティングに関する思考力をもとに、自社のマーケティング戦略や施策の企画立案ができる。
授業項目 概要
戦略的マーケティング(環境分析・STP・顧客価値・サービス業におけるマーケティング) 【ケーススタディ】
【使用ケース】ホテルニューオータニ(産業能率大学オリジナルケース)
 ・インフラ型のサービスビジネスにおけるマーケティング戦略のフレームワークとポイントを理解します。
マーケティングの視点(観察力、顧客心理) 【ケーススタディ】
【使用ケース】大塚家具(慶應ビジネススクール)
 ・商品特性と販売方式(集客から成約までのプロセス)の特徴との関連性を理解します。
マーケティングの視点(革新力、構想力) 【ケーススタディ】
【使用ケース】ミスミ(慶應ビジネススクール)
 ・生産財と消費財のマーケティングにおける相違点を確認します。
 ・事例企業における生産財領域での顧客アプローチの特徴とその戦略的な意味を理解します。
成熟市場への参入戦略(ポジショニング・ターゲットマーケティング) 【ケーススタディ】
【使用ケース】フレッシュネスバーガー(一橋ビジネスレビュー)
 ・寡占市場(半独占的市場)における後発企業の参入に際しての戦略的視点とアプローチについて理解します。
技術革新とそれに伴う新サービスによる競争優位の確立 【ケーススタディ】
【使用ケース】通信事業A社(産業能率大学オリジナルケース)
 ・技術進化に応じたサービス展開と、異なるサービスを提供する企業の連携による市場開拓の捉え方を理解します。
市場開発・製品開発・ブランド構築 【ケーススタディ】
【使用ケース】小林製薬(一橋ビジネスレビュー)
 ・潜在ニーズを掘り起こし、新たな市場を形成し育成するための工夫とポイントを理解します。
新たな商品領域への参入と新規チャネルへの挑戦によるビジネス機会とリスク 【ケーススタディ】
【使用ケース】健康食品C社(産業能率大学オリジナルケース)
 ・一見成熟していると思われる市場に後発で参入するための視点を理解します。
 ・また、一度確立した事業を拡大させる上でのポイントを理解します。
消費者起点のサプライチェーン・SPA(アパレル製造小売業)の展開 【ケーススタディ】
【使用ケース】ワールド(一橋ビジネスレビュー)
 ・顧客満足を高めるために自社で取り組むことと、他社を巻き込んで取り組むことの両面でのアプローチを理解します。
 ・自社の収益性を高めることと、顧客の満足を高めることの両面でのアプローチを理解します。
試験 【ケースの分析・考察】
配布されたケース教材について、これまでの学習内容を踏まえて設問に関する分析・考察を行い論述します。