職場のマネジメント

履修年次:1・2単位:2

担当教員

佐伯 雅哉

産業能率大学 総合研究所兼任講師
佐伯 雅哉

授業の目的と概要

 マネジメントとは、「組織のはたらきを最適化する機能」です。全体組織に対してこれを行うトップ・マネジメントと、単位組織に対してこれを行うミドル・マネジメントに分けられます。前者は「経営」、後者は「管理」と呼び分けられることが多いようですが、基礎的な部分では求められる能力は共通です。
 ただし、ミドル・マネジメントの場合、「トップよりも現場を知り、現場よりも経営を知る」という独自の立場から、積極的に情報を発信していく機能を担うことができますし、またそれが期待されています。
 本科目のテーマである「職場のマネジメント」は、ミドル・マネジメントに該当します。そして本科目は、これを実践するために必要な能力を養うことを目的としていますが、講義による理論学習と、事例研究やロール・プレイングなどの体験学習の両方からこれを目指します。そもそもマネジメント能力は、体験からしか学べない部分が多いのですが、どのような体験からどのような要素を、どのように抽出して自身の内面に組み入れていくのか。これに関する理論を知った上での体験は、実務能力を養うために有効です。
 本科目では、理論学習と体験学習、いずれの場面においても、さまざまな問いかけがなされます。当事者意識を持って受講してください。

ディプロマ・ポリシー (修了時の到達目標)

■:この科目で特に重視する観点

□①マネジメントに関する専門知識や理論、問題分析の手法を修得し、経営機能における的確な意思決定ができる

■②関係する人との連携・協力関係を築き、リーダーシップや高いコミュニケーション能力を発揮することができる

■③マネジメントのプロフェッショナルとして高度な専門性と責任感、倫理観をもち、自ら問題を発見して課題を設定し、現実的で実効性のある解決策を導き出すことを通じて、組織や社会の発展に貢献することができる

上記ディプロマ・ポリシーに基づく当科目の到達目標

  • 現場をマネジメントする立場にいてこそ生じる直観的認識を適切に言語化し、職場の課題を定義することができる。
  • 高いコミュニケーション能力によって、自ら定義した職場の課題を関係者と共有することができる。
  • 周囲を巻き込みながら、ともに職場課題の解決に取組んでいくリーダーシップを発揮することができる。
授業項目 概要 集中
授業
オリエンテーション(授業の目的と進め方)~ミドル・マネジメント総論 ・授業の目的と進め方・・・マネジメント学習における理論と実践の関係や、この授業の目的、進め方を理解します。
・ミドル・マネジメント総論・・・職場のマネジメントがミドル・マネジメントに位置づけられることを確認し、その立場や、組織からの期待について理解します。


ケースで学ぶミドル・マネジメントの実際(業務課題に取組む) ・ミドル・マネジメントが、「業務課題」「組織運営課題」「人的課題」への取り組みであることを理解します。
・その中から、「業務課題」の形成、共有、解決のプロセスを、ケースメソッドを通じて理解します。
課題共有に必要な対人能力(理論学習) ・行動科学の理論を用いて、対人行動の留意点を学びます。
・言語が持つ性質を理解し、その用い方を考えます。


課題共有に必要な対人能力(体験学習) ・1対1の会話場面をロール・プレイングで再現し、体験学習をします。
・会議場面をロール・プレイングで再現し、体験学習をします。
・ロール・プレイングの内容について、グループ討議します。
ケースで学ぶミドル・マネジメントの実際(組織運営課題に取組む) ・「組織運営課題」の形成、共有、解決のプロセスを、ケースメソッドを通じて理解します。
・同時に、認識論的アプローチから、私たちの認識と形成課題の質の関係を掘り下げます。


目標設定と課題解決 ・ミドル・マネジメントの視点から独自に形成した課題を目標化し、これを達成するための施策を立案するプロセスについて学びます。
・結果目標とプロセス目標の関係について学びます。
マネジメント理論の変遷
人的課題への取り組み
・テイラー以降のマネジメント理論の変遷について学び、本科目の特徴である認識論的アプローチの位置づけを確認します。
・人的課題の形成、共有、解決プロセスとしての職場指導について掘り下げ、グループ討議します。また、動機づけについて学習します。
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企業倫理とコンプライアンス ・CSR、企業倫理、コンプライアンスについて、認識論的アプローチから考察を加えます。
・ケースメソッドを通じて、倫理性と経済性を考え合わせた意思決定の訓練をします。
総合演習・・・
マネジメント課題の形成と目標設定
各自が実際に形成した職場課題と達成目標、解決のための施策案を相互プレゼンテーションし、これを材料として実践学習します。