組織行動論

履修年次:1・2単位:2

担当教員

城戸 康彰

産業能率大学大学院研究科長・教授
城戸 康彰

授業の目的と概要

 組織は、われわれの身辺至るところに存在しており、組織と関係せずに生活はできなくなっています。会社だけでなく、病院や市役所、大学も組織です。われわれは、これらの組織からサービスを受けたり、モノを購入するだけでなく、組織に所属してメンバーとして行動したり、時としてリーダーとして活動することもあります。会社などの組織に所属すると、目標の達成が求められ、集団の他のメンバーとともに仕事を通してその目標を達成せねばなりません。組織メンバーの働き方いかんによって、組織の成果も高まります。メンバーもそういった組織に所属することに満足を感じてさらにやる気も高まりますし、仕事の経験を通して成長もできます。
 この講義では、こういった組織の中での人間の行動について学習します。内容的には、まず人間行動を規定する働きのある組織の構造や形態、組織文化を扱います。さらに、仕事への意欲の程度を示すものともいえる動機づけや、作業集団で発生する特有の働きや力、管理者のリーダーシップなどがテーマとなります。授業では、講義形式ではなく、クラス全体での討論やグループ討論が中心になります。したがって、十分な事前学習などの授業外学習をしっかりして講義に臨むことが教育成果を高め上で重要な条件となります。また、クラスメンバーとの討論を通してお互いに学び合う姿勢も重要となります。今の企業では、組織や人材マネジメントの仕組みをどう構築するかが、競争力の基盤を形成することにもつながっており、組織とその中での人間行動について学習することは大いに意義あることと考えています。

ディプロマ・ポリシー (修了時の到達目標)

■:この科目で特に重視する観点

■①マネジメントに関する専門知識や理論、問題分析の手法を修得し、経営機能における的確な意思決定ができる

■②関係する人との連携・協力関係を築き、リーダーシップや高いコミュニケーション能力を発揮することができる

□③マネジメントのプロフェッショナルとして高度な専門性と責任感、倫理観をもち、自ら問題を発見して課題を設定し、現実的で実効性のある解決策を導き出すことを通じて、組織や社会の発展に貢献することができる

上記ディプロマ・ポリシーに基づく当科目の到達目標

  • 組織の働きや人材の行動に関する理論や分析枠組みを理解して、組織内での意思決定に応用できる。
  • 対人関係に関する理論やスキルを修得して、効果的な組織運営や組織成果を高めることに活用できる。
授業項目 概要
組織行動論と組織の構造 ・組織行動論とは、どういう専門分野で実践的意義をもっているかを学びます
・組織構造の以下のような点について学びます
    専門化・部門化・公式化といった組織設計原則
    官僚制やファンクショナル組織といった組織形態について
    戦略や技術、環境といった組織構造に影響する要因について
組織文化 ・組織文化の定義や機能について理解します
・組織文化の現代的意義、問題点について考えます
・組織文化をつくる、浸透させる、変革するといったダイナミックな側面について学びます
人間行動の基礎 ・個人の思考や行動を規定する価値観、態度、認知といった基礎概念について理解します
・人格や感情、さらにそれらを発展させた情動知能などについて学びます
動機づけ ・動機づけとは何かを理解します
・マズローの欲求階層論、ハーズバーグの2要因理論など、初期の動機づけを検討します
・目標設定理論や職務設計理論などの動機づけ論を学びます
動機づけの応用 ・ポジティブ心理学の考え方やフロー体験や幸福感、さらには創造性とも関係する内発的動機づけと現代的な動機づけ論について学びます
集団とチーム ・集団のタイプや規範・規模・凝集性といった集団に関する基本概念について理解します
・日本の職場集団の限界や良さを検討します
リーダーシップ ・リーダーシップの定義や主要なリーダーシップ論について理解します
・主要なリーダーシップ論を日本の今の組織の事情からその妥当性を検討します
現代におけるリーダーシップ ・変革型リーダーシップ、ビショナリーリーダーシップ、クーゼス=ポズナーのリーダーシップ論など現代的なリーダーシップ論を理解します
・現代的なリーダーシップの妥当性や実践方法などを検討します
組織変革と組織開発 ・組織変革の必要性、変革への抵抗、変革の基礎モデル、組織開発の手法、学習する組織などについて理解します
・変革のエージェントという立場から、組織の変革や開発の実践を検討します