• ホーム
  • 経営管理コース 教員メッセージ

教員メッセージ

論理的な考え方は、一生の資産
太い幹を持った論理的な
アウトプットを論文として書き上げる

カリキュラムアドバイザー
教授 平田 譲二

教授(カリキュラムアドバイザー)平田 譲二

問題や課題の要因は何か 底まで徹底的に分析する

 「マネジメントに関する問題解決ゼミ」・「経営管理特別演習(修士論文)」のねらいは、論理的な考え方をしっかり身につけることにあります。

 その最初のステップは、何が本当の問題や課題なのかを明らかにすることです。このゼミや演習では、学生が提示した組織の問題や独自の課題を研究対象とします。ただし、それらの問題・課題は学生の目に見えている表層的なものであって、実は真の問題・課題が深く埋もれていることが多いのです。組織上の問題だと思っていたものが、掘り下げて分析してみると戦略の失敗だった、ということが現実に起こり得ます。組織の中で長く働いている学生ほど、組織に原因を求める傾向が強いからです。

 そのため、ゼミや演習の活動では問題を引き起こした要因や課題とする現象を時間の許すかぎり綿密に分析していきます。そうすることで、問題解決の糸口や課題の要因構造が明らかになるからです。

  私の演習では、学生が自分の問題・課題について10分程度、パワーポイントを用いて発表します。その発表内容に対して他の学生や私がさまざまな視点から意見を述べ、論理の飛躍や矛盾点、情報・データの不足などを指摘します。学生は、次回までに論理の整合性の再検討、情報の追加など必要な修正を加えます。負荷のかかる作業ですが、こうしたことを積み重ねることに意味があります。この一連のプロセスを繰り返すことによって、論理の階層構造が明らかになるとともに、自身の分析力を高めることができるからです。

「書くこと」は論理の飛躍に気づきを与え論理的な考え方の研鑽に直結する

 誰もが経験のあることですが、仕事への取り組みの中で論理の飛躍は日常的に起こります。また、自分では気づきにくいため、ついついその飛躍を見逃してしまいます。そこに気づきを与えてくれるのが、レポートや論文の作成です。ビジネスパーソンは簡潔な文章を書くことには慣れていても、長文を書くことはまずありませんし、多忙な業務の中ではじっくり考える機会もなかなか持つことができません。最初はA4用紙1枚のレポートを書くのにも大変苦労します。しかし、書くことで論理の飛躍が明らかになります。他人に意図を正しく伝えるためには、論理の飛躍をキチンと埋めて、明確かつ十分な説明を正確な日本語で書くことが必要です。論文を書くということは、論理的な考え方の研鑽に直結しているのです。

 この問題解決ゼミや特別演習を修了した学生たちは後に、「あの時書いた論文はヒドイものでした」と口にします。こうした意見が出るのは、彼らが大学院生だった頃よりさらに成長しているからに他なりません。論理的な考え方を鍛える時間を持ったことで、意識せずにしっかり考える習慣が身につき、論理的な脳がさらに鍛えられる。その好循環が形成されるということです。論理的に考え行動できる人は、結果としてリーダーになります。問題を解決する当事者として活躍することで、会社や組織の成長に寄与し、自らもさらに成長していくことができます。論理的な考え方は一生使える道具ですし、当人を輝かせる重要な資産だと言えるでしょう。