「アイスは冬に食べてもおいしい」常識を覆す、新しい価値観を作った

夏はライバルメーカーでいっぱいだから、冬にアイスを売ることにした。夏はライバルメーカーでいっぱいだから、冬にアイスを売ることにした。
株式会社ロッテアイス
野津 健次郎さん
夏の定番商品だったアイスを冬に売るという大胆な発想で、成功を収めた雪見だいふく。アイスをお餅で包むというそれまでにないテイストが受け、発売から30年たった今も人気商品として愛され続けています。
でも、なぜ冬だったのか。そこにはこんな秘密がありました。
夏はライバルメーカーでいっぱいだから、冬にアイスを売ることにした。夏はライバルメーカーでいっぱいだから、 冬にアイスを売ることにした。

夏はライバルが多いから。雪見だいふくが冬に発売された理由です。

当時、アイスが一番食べられていたのは夏で、売上げは全体の8割。しかもそのほとんどが一部メーカーで占められていました。そこでロッテが目をつけたのが、ライバルメーカーのいない冬。ライバルどころか誰にも「冬にアイスを食べる」という考えがなく、まさに、常識を覆す逆転の発想でした。今もアイスは夏に食べるものですが、「冬に食べてもおいしい」という新しい価値観を作ったのは、雪見だいふくです。

誰かに真似して作られないように「冷やしてもやわらかいお餅」の特許を取った。
雪見だいふく
冷やしてもやわらかいお餅の正体は「ぎゅうひ」。

商品を語る上で欠かせないのが、アイスをやわらかいお餅で包むというアイデア。

今までになかった新しい商品には、似た商品が売り出されることがよくありますが、雪見だいふくに関しては、いまではほとんど残っていません。なぜなら「冷やしてもやわらかいお餅」について、作り方を真似されないよう特許を取っているからです。具体的には材料の配合率。他のメーカーはお餅でアイスを包む商品は作れても、あの絶妙の柔らかさを再現することまではできないのです。

みんながもっているイメージを変えない程度に、味わいやパッケージを変えていた。
雪見だいふく
受験生向けに「ふく」を大きくしたことも!

雪見だいふくは大人から子どもまで、誰もが知っているロングセラー商品。

このように、長く人気を保ち続けるには変化も必要ですが、同時に商品のイメージを守っていくことが大切です。あまりに変化が大きいと、せっかく築いてきた商品の世界観を壊し、マイナスに作用することがあるからです。実は雪見だいふくも、みんなが気づくか気づかない程度に、毎年少しずつ変わっています。たとえばお餅の味わいだったり、パッケージの商品写真だったり。去年と今年の商品を見比べてみると、その変化がわかり、面白いかもしれません。

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