他メーカーが考えないこと、できないことを率先して仕掛けた。

夏はライバルメーカーでいっぱいだから、冬にアイスを売ることにした。夏はライバルメーカーでいっぱいだから、冬にアイスを売ることにした。
赤城乳業株式会社
萩原 史雄さん
子どもたちが遊びながら、片手で持って食べられるアイスを作ろう。ガリガリ君はそんな発想から生まれたアイスです。1981年の発売以来、売上を伸ばし、2012年には年間販売本数3.8億本を突破しました。どうしてそこまで売れるアイスになったのか。答えは、ライバルが考えないことを、率先して仕掛ける赤城乳業のポリシーにありました。
大手メーカーからノーマークだったコンビニで展開。そこで得た販売の実績データをその後に生かした。

ガリガリ君が発売された当時、コンビニは、今後どうなるかわからない未知の存在でした。それでも手を組んだのは、アイス販売の中心だった駄菓子屋は大手メーカーに占拠され、売り場を確保できなかったから。つまり、ライバルのいないところをねらう戦略を採ったわけです。
結果は知ってのとおり、その後コンビニのチェーン展開は拡大。ガリガリ君も売上を伸ばし、80年代の10年間で3倍にしました。

販売データを得られたことも大きかったといいます。というのもコンビニでは、いつどこでどれだけ売れたかなどデータを細かく採取しています。その蓄積を、ガリガリ君の生産計画や商品開発に生かすことができたというわけです。

ガリガリ君の嫌いなところを徹底調査。すぐにその結果をもとに、パッケージをリニューアルした。
シャーペンの芯の偏減り
「歯ぐきが汚い」「田舎臭い」など以前のキャラクターの評判は散々だったそう。

実はガリガリ君、発売から約20年は、写真右のガキ大将のようなキャラクター。現在のパッケージになったのは2000年で、設定も中学3年生から小学生へと大幅に変更されました。「ガ~リガ~リ君♪」のフレーズでお馴染みのCMソングもこの時に作られたものです。

全国規模のアンケートで、キャラクターに対する評価が低いことが判明したからですが、その結果をもとに、すぐにリニューアルを実行できるところにすごさがあります。誰もが知っているロングセラー商品であればあるほど、大きく変化することが難しく、躊躇してしまうからです。その決断の素早さこそが、ガリガリ君のヒットを支えているといえるでしょう。

お客さんをアイス売り場へ誘導するため、ゲーム会社や出版社など、さまざまな企業とコラボした。

ガリガリ君を語る上で欠かせないのが、異業種・異業態とのコラボレーション企画です。
アイス売り場へお客さんを誘導することを目的に、2005年より本格的に始まり、これまでマンガの連載(小学館)やゲームの開発(コナミ)、ユニークなものでは箱根ユネッサンとコラボした「ガリガリ君温泉」など、多彩な企画を仕掛け続けてきました。 サッカー日本代表や映画「スター・ウォーズ」と協力したり、ライバルキャラを作って競わせ、相乗効果を狙ったなんて企画もあります。

? 一見すると人気者と手を組んでいるだけのようですが、話題性だけで企画することはないといいます。判断基準は、アイスの食シーンにつながるかどうか。このポリシーのもと、計50社以上の企業・団体とコラボし、年間100以上の企画を実施しています。

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