カリッと心地よい食感をウリに、持ち運びやすいカップ型のお菓子にした。

小泉 貴紀さん
カルビー株式会社
小泉 貴紀さん
1995年、新食感のじゃがいものお菓子として発売され、瞬く間に大ヒットした「じゃがりこ」。発売から15年以上が経った今も、人気商品として在り続けています。商品はどのように生まれたのか、ヒットし続ける理由は何なのかを探ってみました。
女子高生が外で手を汚さずに食べられるように、カップ型のお菓子にした。

「袋菓子以外のじゃがいものお菓子を作ろう」。それが、じゃがりこの出発点でした。当時、ポテトチップスなど袋菓子が全盛を迎え、さらなる消費拡大のためには、別の機軸の商品が必要と担当者は考えたのです。

そのため、新商品のコンセプトやターゲットは、ポテトチップスなどの袋菓子とは真逆の発想で決められていきました。家の中で食べる袋菓子に対し、外で食べる形状のお菓子に。手を汚さず、つまみやすいスティックタイプに。ターゲットは主婦でなく、当時、流行の火付け役だった女子高生に。結果、生まれたのが、彼女たちがカバンに入れて持ち運ぶのに便利なカップ型のお菓子・じゃがりこです。この戦略がピタりとハマり、じゃがりこはヒット商品となりました。

ライバルがまねできないカリッとした食感を生み出した。

じゃがりこは発売から15年が経ちますが、いまだにライバル商品は出ていません。他社が商品の命とも言えるカリッとした食感を、再現できないからです。生のじゃがいもからあの食感に仕上げることは、技術的に難しいそうで、製造工程は、企業秘密とのことです。
また、製造時間は、価格帯がほぼ同じポテトチップスは一袋約40分なのに対し、じゃがりこは一箱約2時間30分。約4倍の時間がかかります。手間暇かけて作っているからこそ、他社が簡単にはまねできないのです。

会員制のサイトを立ち上げ、ファンと担当者が一緒に商品開発した。
じゃがりこ えだ豆チーズ味
「えだ豆チーズ」味は、2500案の中からNo.1に
選ばれたアイデアです。

新商品なら、新しいお客さんを増やすことを一番に考えますが、人気商品になると、いつも買ってくれるお客さんのことも考えなければなりません。

じゃがりこの場合、会員制のファンサイト「それゆけ!じゃがり校」を立ち上げました。ファンが楽しめるコンテンツを提供していて、なかでも人気が高いのが、新商品開発プロジェクトです。会員たちが開発担当者とともに、新商品のアイデアを出し合い、投票によって新商品を決定します。これまでに「カルボナーラ」「フライドチキン」「チーズカレー」「えだ豆チーズ」の4つの味が商品化されました。開発商品においては、 パッケージやキャッチコピーまで会員のアイデアが採用されたそう。ファンの心を離さない取り組みが、じゃがりこが人気商品であり続ける理由といえるでしょう。

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